学校生活

☆3月1日(火) 卒業式☆

3月1日(火)に熊本県立菊池高等学校第74回卒業証書授与式が挙行されました。

今年度も新型コロナウイルス感染防止のため、卒業生、職員、保護者のみの式となりました。

卒業証書授与では、一人一人が呼名された後、科の代表として普通科は3年2組古庄鈴さん、商業科は3年4組志水響くんが登壇して卒業証書が授与されました。

卒業生が晴れやかな表情で巣立っていったことを職員一同嬉しく感じております。

本日は本当におめでとうございます。

 

【校長式辞】

 例年にも増した厳しい寒さも峠を越え、やっと春の足音が聞こえてきた今日この頃、本日、ここに、保護者の皆様方、教職員が見守る中、 熊本県立菊池高等学校卒業証書授与式を厳粛に挙行できますことを大変うれしく思います。

 ただ今、普通科、商業科の代表に卒業証書を授与いたしましたが、本日この学び舎を巣立って行く140名の卒業生の皆さん、ご卒業誠におめでとうございます。 心からお喜び申し上げます。

 また、保護者の皆様方におかれましても、本日のお子様方のご卒業誠におめでとうございます。お喜びも一入であるとご推察致します。

 今、皆さんの頭の中には3年間の思い出が走馬灯のように駆け巡っているのではないでしょうか?皆さんの高校生活は2年前から流行したコロナウイルスの影響を大きく受けることとなりました。高校生活で最も楽しみにしていたであろう修学旅行は中止となり、最後の菊期祭の体育の部、文化の部とも中止を余儀なくされ、これまでの卒業生に比べ不完全燃焼の高校生活であったのではないかと危恨しております。

 しかし、この未知のウイルスとの闘いは決してマイナスばかりではなかったと思います。これまでの当たり前が当たり前ではなかったことや不自由さの中で感じることができた「ありがたさ」や「感謝の気持ち」など、この期間でしか学ぶこと、感じることができなかったことも多くあったのではないでしょうか。

 昨年11月に本校でご講演をいただいた蒲島郁夫知事の出前ゼミの演題でもあった「逆境の中にこそ夢がある」という言葉のように、このような時期だからこそしっかりとした夢、目標を持って努力して欲しいと思います。 そうすれば必ず夢は叶う、目標は達成できると言いたいところですが、先日の北京オリンピックのフィギュアスケートの羽生結弦選手が競技終了後、「努力って報われないなって思いました」と涙ながらに話し、「努力と結果の意味や価値について、 深く考えさせられる、これからの人生にとっても、大切な時間となりました」 と話しています。

 この話を聞いて私は改めて夢、目標に向かって一生懸命努力できる人の素晴らしさ、努力の価値を痛感しました。 夢は叶わずとも無駄ではありません。皆さんのこれからの人生の中でなりふり構わず、 一心不乱に夢や目標に向かって努力する時期、 機会が訪れることを期待しています。 結果はどうあれ、そのような経験ができる人は必ずや素晴らしい人生を送ることができると思います。

 本日、皆さんは、県内でも有数の伝統校であるこの菊池高校113年の歴史にまた新たな足跡を残し、この学び舎を巣立って行きます。これから皆さんが向かう先はますます先行き不透明な社会となるにとが予測されますが、校訓「汗と夢」を胸に皆さん一人ひとりが自信や誇りを持って、待ち受ける様々な困難にも打ち勝勝ち、幸せで豊かな人生を送ることを期待しています。

 最後に保護者の皆様方にお礼を申し上げます。 これまで3年間、本校の教育活動にご支援とご協力をいただき誠にありがとうございました。教職員一同全力で教育に当たってきたつもりですが、十分に行き届かない点も多々あったのではないかと存じます。何卒ご容赦ください。

 本来なら多くのご来賓のご出席のもと卒業式を挙行したかったところではありますが、残念ながらこのコロナ禍で保護者の皆様方と教職員のみの式典となりました。申し訳ない気持ちで一杯ですが、皆さんの卒業を心から祝福する思いをしっかりと感じ取って欲しいと思います。

 これからの皆さんの人生に幸多からんことを願って校長としての式辞と致します。

 これからも健康に留意し、明るく元気にしっかりと頑張って下さい。

令和4年3月1日

熊本県立菊池高等学校 校長 奥園 栄純