【校歌の風景】金木犀が教えてくれる鹿本商工の秋
10月15日(木)、本校の金木犀が見頃を迎えつつあります。
校内を歩くと、どこからともなく甘くやさしい香りが漂ってきます。気温だけでなく、香りでも季節の移ろいを感じられるのが、この時期の鹿本商工です。
実は、この金木犀は本校の歴史とも深く結び付いています。
本校の校歌には、
「風青き来民の広野 木せいの花咲くところ」
という一節があります。
校歌の作詞を手がけた詩人・山口白陽先生が本校を訪れたのも、ちょうど金木犀の咲く季節だったと伝えられています。
玄関で「木犀が、いい香りですね」と語られたことが、やがて校歌の冒頭へと結実しました。
今から長い年月をさかのぼった当時から、この場所には金木犀が咲き、その香りが学校を包んでいたのでしょう。
校歌は、ただ歌い継がれる言葉ではありません。
1番には新入生の希望が、2番には菊池川の流れに重ねた成長が、3番には不動岩のように未来へ羽ばたく力強さが描かれています。
そして、その最初に置かれているのが、鹿本商工の秋を象徴する「木せいの花」です。
季節を感じる方法といえば、最近はスマートフォンの天気予報を見ることが多くなりました。
しかし、この時期の鹿本商工では、画面を見るより先に、香りが「秋ですよ」と教えてくれます。
今日も、生徒たちは金木犀の香りの中で授業を受け、実習に取り組み、部活動に励んでいます。
創立当時の生徒たちも、同じような香りの中で学校生活を送っていたのかもしれません。
変わっていくものが多い時代だからこそ、変わらずそこにあるものに気付くと、学校の歴史が少し身近に感じられます。
今年も鹿本商工に、「木せいの花咲くところ」の季節がやってきました。