◆上天草プロジェクト 活動報告◆

2019年10月の記事一覧

地域理解講座⑤「上天草の地場産業を知る(内航海運業)」

本日の上天草プロジェクトでは、地域理解講座⑤「上天草の地場産業を知る(内航海運業)」が行われました。
前回の地域理解講座でもありましたように、上天草は水産業が盛んな地域ですが、今回は、海運業がテーマです。

今回の講師は、
株式会社雄和海運 浦山 秀大 様
上天草市産業政策課 係長 小松野 洋己 様
上天草市産業政策課 主事 宮崎 克也 様
でした。

日本は資源が乏しく、海外からの輸入に頼る割合が非常に高いです。
海上輸送は日本の貿易の重要な役割を担っています。
また、国内の約4割が「内航海運」であることも説明されました。
生活や産業に必要な物資の輸送に海運が重要なのです。
さらに、内航海運は環境に優しく、今、大量輸送は陸路から海路へとシフトしています。


上天草市の内航海運業の現状をみてみると、
※熊本県に占める上天草市の割合
事業者数 101社/169社
船舶隻数 148隻/204隻
船員数  887名/1186名
上天草市は熊本県の内航海運業を支えているんですね。


しかし、現状は「人手不足」「若手不足」という課題を抱えています。
船員の年齢構成割合をみても、50%以上が50歳以上という現状です。
この状況が続くと、5~10年後の若手不足が心配されます。

今回の講座では、船員の仕事について紹介がありました。
船長を中心とした、船内での様々な職種や仕事の内容。
仕事のサイクルでは、4時間勤務・8時間休憩などの、初めて知ることばかりでした。
特に、船員と他産業との給料を比較されましたが、高い水準にあることが分かりました。
船員の魅力とは・・・
「一般的な陸上職より給与がいい。」
「まとまった休暇が取れる。」
「若い船員は、引く手数多。」
「通勤地獄がなく、色んなところへ行ける。」
とのことです。


それでは、どのようにして船員になることができるのでしょうか?
1.大学へ進学し、3級海技士(航海・機関)を取得する。
2.海上技術短期大学校へ進学し、4級海技士(航海・機関)を取得する。
3.海技学院へ進学し、6級海技士(航海・機関)を取得する。
資格を取得し、船員として就職し、実務の中で経験を積むことが必要になってきます。

上天草市を支える産業のひとつでもある「海運業」。
熊本県、日本の産業の発展を担う「海運業」の中心が、私たちの住む上天草市にあったこと。
生徒たちも新しい発見。地域の魅力を感じ取れたのではないでしょうか。


今回も、積極的に質問をしていました。
船員には、どのような人材が求められるのか?
 →船内は狭い世界。コミュニケーション能力が必要。
高校時代に学んでおくことは何か?
 →航海技術など専門的な知識や技術が必要。学力は大切。
船での生活では、どのような食事が出されるのか?
 →乗船中は魚が多いかもしれないが、陸上では肉など好きなものを食べている。
船員の職種で給料が異なるのか?」「船酔いは慣れますか?

 

 

今回もたくさんの質問が出され、丁寧にお答えいただきました。

ちょっとしたことでも疑問を持ち、積極的に質問して知識を増やすことが大切ですね。