◆上天草プロジェクト 活動報告◆

2020年2月の記事一覧

上天草プロジェクト~指導助言から得るもの~

本日の上天草プロジェクト。
「生徒研究結果発表会」で生徒・職員・観覧者の方々に記入していただいた評価票を取りまとめを行ないました。

前回は、各自の振り返りを行ないましたが、今回は第三者の目線からさまざまなコメント(指導助言)をいただいたようです。

「地域の課題に取り組んだ発表であった」
「アイデアが素晴らしい」
といったお褒めの言葉をいただきながらも、

「もう少し元気に発表して欲しかった」
「スライドが見づらかった」
など、発表者が気づかない点について助言をいただきました。

集計・分析をしている生徒からも、
「ステージ上ではしっかり伝えたつもりだったが、聞きづらかったんだ....」
と反省する生徒もいれば、
「アドバイスの新しい取り組みにチャレンジしてみたい」
と新たな目標を設定した生徒もいました。

次年度も上天草プロジェクトは続きます。
今回の指導助言をもとに、新たなプロジェクトが始動する予感がしました。

上天草プロジェクト~振り返り~

本日の上天草プロジェクト。
テーマは「振り返り」です。

 

先日行なわれた「成果発表会」を振り返って自己評価を行ないました。
自己評価の項目として
1.地域活性化につながるプランができたか。
2.地域の課題を解決するためのプランができたか。
3.将来性、発展性を考慮したプランができたか。
4.適切な声の大きさで、聞き取りやすい説明ができたか。
5.資料をわかりやすくまとめて提示することができたか。
6.論理的で分かりやすい説明ができたか。
という内容です。
これらの項目に対して、自己評価で点数化するとともにその理由を分析します。


また、上天草プロジェクトⅠ「探究活動」の自己評価も行なわれました。
今年度は班ごとに「研究・フィールドワーク」を行い、
1.上天草の困り事を見つけ(課題設定
2.解決するために必要な情報を集め(情報の収集
3.集まった情報を基にビジネスプランを創り(整理・分析
4.ポスターやプレゼンテーションの形にまとめて発表(まとめ・表現
を行なってきました。

生徒たちは1年間を振り返って自己評価します。
充実した取り組みを行えた生徒は自信を持って高評価を記し、また、まだまだ足りないと感じた生徒は厳しめに評価をしていました。

またあわせて、各自の成長したと感じた場面まだまだ力不足だと感じた場面を振り返りました。

成長の面はこれからもさらに伸びていくことを期待し、課題となるところは改善の方法を探っていって欲しいと思います。

まだまだ力不足と感じている生徒が多かったようですが、先生たちから見るとこの一年間で大きく成長してくれたと思っています。
先日の成果発表会で自分たちの思いをしっかり伝えることができたこと。それが大きな成長の表れだと思います。

上天草プロジェクト~1年次研究成果発表会~

松島総合センター「アロマ」において、地域との協働による高等学校教育改革推進事業(地域魅力化型)研究成果発表会が行なわれました。


この会をとおして、本校の教育活動における研究成果を地域内外へ発信するとともに、本校の教育実践を広く普及させることを目的としています。また、生徒自身が学習成果を発表する機会を設けることで、「聞く」「話す」「表現する」力の資質・能力の向上にも繋げます。


上天草プロジェクトでは、「ひと・もの・資源の宝庫」上天草で未来を切り拓くリーダーの育成をテーマに、持続的な地域の発展を念頭にした起業家教育を大きな柱としています。上天草高校の生徒が、地域への課題意識や貢献意識を持ち、解決に向けて主体的に思考・行動する力を養いました。

17の班に分かれ、それぞれが上天草の課題を発見し、生徒のアイデアで課題解決に向けて取り組んだテーマは以下のとおりです。

 
  タイトル テーマ
よい香りの消臭剤 特産品を使った商品開発
農業体験ツアー 農業後継者不足問題
ひと夏の思い出作り 観光アクティビティ開発
廃校サバイバル 既存施設の再利用
大先輩と後輩の交流サービス 高齢者との交流
上天草ジビエプロジェクト 鳥獣被害の解決
けものカフェ 観光客増加への取り組み
「天草名物」を開発しよう 特産品を使った商品開発
週末オープン憩いの場 観光・娯楽施設の開発
10 高校生が上天草をPRすっばい 観光PR活動
11 室内アスレチックパーク(冷暖房付き) 観光アクティビティ開発
12 いざ集合 ごみくん ゴミ収集問題
13 地域を支える共有アプリ 地域住民支援アプリ開発
14 使ってたまる上Pay ICカード還元システム
15 上天草スタンプラリー 観光イベント企画
16 かみネマ 娯楽施設の開発
17 イルカで地域活性化 地域魅力情報発信企画

各グループとも、これまで課題解決に向けて、地元の企業や団体へインタビューを行なったり、インターネットなどを利用し調べ、課題解決に向けて情報を集めてきました。その情報から、高校生目線の課題解決法を話しあってきました。

ただ話し合いをして解決方法を提案するのではなく「ビジネスとして成立するのか」「利益が発生するのか」「持続的に地域の発展につながるのか」と起業家としての視点が求められます。
どのグループも収支計画を立案し、ビジネスとして成立することを発表してくれました。

今回の発表会では、生徒のアイデアが本当にビジネスとして成立するかをアドバイスいただく審査員の方々をお招きいたしました。
~審査員~
・日本政策金融公庫国民生活事業熊本創業支援センター所長 尾﨑 真哉 様
・株式会社肥後銀行大矢野支店長 米本 明弘 様
・株式会社アマーサ代表取締役 四方田 徹 様
・上天草市地域おこし協力隊 星野 真理 様

審査委員の方々からは、
上天草の海で楽しめる施設を作りたい」→「観光資源の魅力を十分に楽しめる
柑橘系の香りを活かしたい」→「廃棄処分されそうな柑橘を利用するとコストダウン
高齢者の方との交流をしたい」→「どの地域でも課題となる問題の解決策として期待
と生徒の課題に対する解決方法について、お褒めの言葉をいただくとともに、さらにもっとよりよい解決策についてアドバイスをいただきました。

また、
入場料などの値段設定」→「入場料をその値段に設定した根拠を教えてください
客層は都会に住むファミリー層」→「具体的にどこを都会と設定するのか
といった、生徒の説明により深く切り込んで、ビジネスの視点からの質問をされる場面ありました。
もしかしたら生徒は答えることができずに焦る生徒が現れるのではないかと思っていました。しかし、たくさんの情報を集め、課題解決に向けて一生懸命に考えてきた生徒たちです。ステージ上で審査委員の方々の質問に、しっかりと自分たちの考えや思いを答えてくれました。

 

最後に審査委員の方々から講評をいただきました。
普段から地域の問題意識を持っているからこそ新しい発想が生まれてくる。今日はたくさん発想を聞くことができ楽しかった。地元への愛を強く感じることができた。
17の班が提案し課題解決に取り組む姿は「ひとつの会社」となってリンクし、地域の課題解決に向けて取り組める新しいかたちになるのではないか。
天草の良さを若いうちにいろんな視点・角度から見て、色々なプランニングを企画して欲しい。後輩たちにもこの取り組みを繋げて欲しい。
自由で新しい発想に刺激を受け、勇気と元気をいただいた。地域活性化に向けて一緒に頑張りたい。

 

生徒の皆さん。これまでの準備やリハーサルなど本当にお疲れ様でした。
何気に生活をしてきた上天草でしたが、たくさんの課題があったことに気づいたことと思います。そして、上天草には多くの人々に発信や体験して欲しい「魅力」に気づいたと思います。上天草プロジェクトをとおして、地域活性化に向けて何ができるのかをしっかり考えることができたと思います。

上天草プロジェクトは来年度も続きます。またバージョンアップをして、地域の課題を解決できる力を育てましょう。

 

開会行事では「第7回高校生ビジネスプラングランプリ」における「学校賞」の表彰式も行なわれました。

たくさんの生徒のアイデアが評価されて今回の受賞となりました。1年生の皆さんおめでとうございます。