学校からのおしらせ

2020年7月の記事一覧

今、熊聾では・・・(その71)

 昨日、信友社様から高等部1年生に電子辞書を贈呈していただきました。
 信友社(公益財団法人)の方からは、本校高等部入学生に対して過去40年ほど前から毎年御支援をいただいているところです。
 毎年、電子辞書をお送りいただいているのは、普段の学習で有効活用できるものであること、卒業後も長く使えるというのがその理由です。
 本校幼児児童生徒は信友社様に限らず、多くの方々から御支援をいただいています。贈呈式の中で、「御支援に対して感謝の気持ちを忘れずに大切に使い、しっかり勉学に励んでほしい」と生徒たちに伝えました。

 
令和2年7月31日      

 熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

今、熊聾では・・・(その70)

 これまでの雨続きの日々が嘘のように晴れ渡った空が眺められるようになり、梅雨明け宣言間近を感じます。
 例年であれば、晴れ晴れした気分になるところかもしれませんが、豪雨被災地の状況や新型コロナウイルスの影響が県内にも波及してきている現状を考えると、心底喜べる状況ではありません。
 また、学校では8月に予定していた職員研修を延期したり、職員全体で楽しもうとしていた企画が無くなったりと、本当に残念でなりません。
 そんな中でも、私たち教師に元気を与えてくれるのは子供たちです。写真は昨日一番の癒しになった幼稚部の子供たちの様子です。
 今後も子供たちの教育活動に支障がないよう、熊聾教職員全員が力を合わせて参ります。保護者の皆様におかれましても、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、今一度基本的な予防策(手洗い、消毒、マスク着用等)の徹底をどうぞよろしくお願いいたします。

 

令和2年7月30日      
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

今、熊聾では・・・(その69)

 お隣の盲学校に行く機会がありました。本校と同様、昭和44年に時を同じくして建てられた校舎ですので、昭和の雰囲気と味わいが残っている学校です。視覚障がいのある幼児児童生徒を対象としている特別支援学校ですので、ハード面でも聾学校とは異なる配慮がされています。正門を入り玄関に着くまで点字ブロックが敷設してあるのは外から見てもすぐに分かることですが、玄関を入り、廊下を見渡した瞬間、本校とは全く違った風景が目に飛び込んできます。それは無駄のないとてもすっきりとした廊下の掲示物です。本校では、見て分かる環境を整えることを意図して視覚的支援(掲示)を行いますので、その違いは一目瞭然です。
 掲示物についてあらためて考えると、子供たちに知らせたい伝えたい思いであれもこれもと掲示してしまったり、長いこと掲示物が変わらなかったりすると教育効果が薄れるだけでなく、かえって逆効果となり、子供たちが見ないことに慣れてしまう恐れもあります。
 今回の盲学校見学を通して、子供たちが興味をもって見てくれるための掲示の工夫を先生達と一緒に考えてみたいと思った次第です。
 

令和2年7月29日      
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

今、熊聾では・・・(その68)

 7月22日(水)、幼稚部では県警本部から2人の警察官をお迎えし、交通安全教室を開きました。
 幼児の場合、車の陰から飛び出したり、路地から突然大きな通りに飛び出したりと、事故で最も多いのは飛び出しによる事故と言われています。安全教室では特にそのことを意識しながら、〇×のクイズ形式で信号の見方(意味)や横断歩道の渡り方などについて学びました。帰りの会でも各クラスでは、再度交通安全のお話があっていました。少しずつ意識付けと実際の行動に結びついていくよう、御家庭でもお話をされてみてください。
 さて関連してですが、校内の駐車スペースを見ますと、毎日ぎっしりと保護者の方の車が停められています。普段から気を付けていただいていますが、保護者の皆様には校内最徐行と車の乗降までの安全確認をどうぞよろしくお願いします。

令和2年7月28日      
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

今、熊聾では・・・(その67)

 7月22日(水)、本年度第1回目の本校初任者2人による研究授業及び授業研究会を実施しました。初任者にやや緊張した様子は見られましたが、教材の事前準備や指導案作成等を行っていたこともあり、落ち着いた様子で授業に臨んでいました。何より、本校赴任からこれまでの休校期間中に手話を学ぶ時間があったこと、日頃から積極的に生徒とのコミュニケーションを心がけていることが授業の成立にもつながっていると感じました。今年は特別でしょうが、新型コロナウイルスの影響による休校期間に学校生活や授業で用いる手話の学習がじっくりできたことを考えると、今後の校内での手話研修システムの在り方について、ヒントをもらったように思います。
 

令和2年7月27日      
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

 

今、熊聾では・・・(その66)

 今週末、熊本県陸上競技選手権大会が県民総合運動公園陸上競技場にて開催されます。本校からは高等部2年生の冨永君(100m)と3年生の濵田君(砲丸投げ)が参加標準記録を突破しての堂々の出場です。約3カ月の休校による練習不足はありますが、学校再開後の練習で自己ベストに近い状態になってきていますので、記録と順位に期待しているところです。
 ただ残念なことに、今回の大会は無観客試合ですので、応援に行くことができません。当日の応援ができない分、他の場面でしっかりとエールを送りたいと思います。

令和2年7月22日      
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

今、熊聾では・・・(その65)

 新型コロナウイルスの影響で中止となった高校総体の代替大会として、18日(土)に高校3年生のみを対象としたバドミントン大会が八代東高校(男子会場)と八代白百合学園高校(女子会場)で開催されました。
 それぞれの会場での開会式後には、世界ランキング上位の園田・嘉村ペア(トナミ運輸所属)や山口茜選手(再春館製薬所属)などの社会人選手のサプライズ登場に加えて、参加高校生たちとの1時間ほどの練習交流の時間が設けてありました。関係の方々からの心遣いと思わぬご褒美に、選手たちだけでなく大人も胸が熱くなる時間を過ごしました。これまでいろんな場面で耐え忍んできた3年生にとっては、忘れられない思い出となったに違いありません。
 本校からは4人の生徒が出場し、全員がシングルスの試合に臨みました。勝ち負けはそれぞれにありましたが、自分のベストを尽くした結果に、試合後は満足感と少しの悔いと、そしてやり切った感を味わっていたようです。 

  
令和2年7月21日      
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

今、熊聾では・・・(その64)

 18日(土)の熊ろう公開デー開催に伴い、前日金曜日から寄宿舎を開舎しました。夕方から寄宿舎と棟続きの盲学校共同教室をお借りして、舎生たちは自ら企画した夕食会とお楽しみ会を満喫していました。特に中高生は定期考査が終わった後でもあり、気分的に解き放たれた感があったようです。今年入舎した小学生に対しては先輩たちがとても優しく接してくれており、小学生はすっかり甘えている様子も窺えました。
 寄宿舎が新しくなったことで、このようなダイナミックな活動が出来るようになりました。本当に有り難いことです。

令和2年7月20日      

熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

今、熊聾では・・・(その63)

 今後一週間の天気予報によれば、梅雨明けは来週末以降になるのだとか…。
 天候不順の状況がこのところ続いていますが、雨が止んだ途端に校内ではあちこちでセミが鳴き声を競い始めています。呼応するかのようにいろんな生き物も動き始めますので、幼稚部の子供たちにとってはよき遊び相手の出現です。
子供たちは皆、給食後のお遊びの時間には南庭に出てチョウチョやバッタを追いかけたり、乗り物競争をしたりと、セミの声に負けないくらい賑やかな場になります。

 
令和2年7月18日      
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

今、熊聾では・・・(その62)

今、熊聾では・・・(その62)

 

 高等部自立活動の授業を参観したのは、今年度に入り2回目です。「合理的配慮」を中心テーマとして、5人ほどのグループを5つ編成し、グループ協議を行うものでした。それぞれのグループでは異なる場面設定や障がいの程度やコミュニケーションの状況などの実態設定をもとに、大学や会社に対してどのような「合理的配慮」を求めていくかという課題について、真剣に意見を述べ合っていました。授業の後半では各グループの協議内容を紙面で共有しましたので、自分が気付かなかった内容を知ったり、他生徒の障がいの状況や困り感を共有することになったり、他者を思いやる心を培うことにつながっていくだろうと感じました。本時の授業を踏まえ、次時の授業では新たな展開を迎えます。今後、現場実習や面接などの場面で今日の学習成果が発揮できることを願っています。
このような活動が校内でできること、同じ障がいのある仲間同士でディスカッションできること、思いを共有できることは聾学校の大きな強みであり、魅力であると改めて感じています。

令和2年7月17日      

熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

 

 

今、熊聾では・・・(その61)

 14日から学校にお持ち込みいただいている支援物資ですが、当日の朝から保護者・職員の皆様に多くの物資を搬入していただきました。お陰さまでその日のうちに支援の第一弾として、大きな被害を受けられた御家庭(お父様、お母様)に直接お渡しすることができました。
 熊本地震の時のことを思い起こすと、時間が経つにつれ被災地で必要とされる物品は変わっていきました。今回の災害でも同じようなことが考えられます。被災地の状況を見ながら、今後も出来得る支援を継続していきたいと思っています。

 
令和2年7月16日      
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

今、熊聾では・・・(その60)

 今月10日、本校産業医の先生にお出でいただき、衛生委員会を開きました。衛生委員会とは、教職員の意見を学校の行う衛生活動に反映させる制度のことで、毎月1回以上開催し、教職員の健康維持・増進、病気の予防などのテーマについて話し合ったり、勤務時間や職場環境などに学校独自の問題がないかを調査・審議したりして、職場環境を改善するための機関です。

 今回は、産業医の先生に新しい寄宿舎も含めて職場巡視をしていただき、特に環境面及び新型コロナウイルス感染症対策について協議し、貴重なアドバイスをいただきました。

 巡視の途中、透明マスク贈呈式を行っていましたので、透明マスクの取組についても説明をしましたところ、透明マスクで飛沫を十分防げるとのお話や教室内換気の方法についても助言をいただきました。

 今回の御助言を今後の本校環境整備に活かしていきたいと思います。


令和2年7月15日      

熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

今、熊聾では・・・(その59)

 7月8日、梅雨真っ只中に晴れ間が顔をのぞかせました。
 幼稚部ではここぞとばかりに、南庭にブールの花が咲き揃いました。
 今年度は新しい試みとして、クラス毎にビニールプールを備えたのですが、深さのあるプールでは水を怖がっている子もビニールプールでは伸び伸びとはしゃぐなど、子供たちには大好評のようです。
 ある子が「校長先生、プールを買ってくれてありがとう!」と言ったので、「校長先生が買ったんじゃないんだよ‥。」と返すと、隣にいた子がすかさず「事務室の先生が買ってくれたんだよ。」と会話が広がっていきます。もっと会話を広げようと思った途端、「じゃあね~」と子供たちはプールにまっしぐら!本当に子供らしく可愛らしい子たちです。
 この日は、幼稚部では一人だけ、大雨の影響によって未だ学校に来られない子がいました。「学校に出てきたら、思う存分水遊びを楽しもうね!」
 

令和2年7月14日      
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

今、熊聾では・・・(その58)

 NHKテレビの「クマロク」で先週取り上げられましたが、熊本工業高校の電波部ロボット班の生徒さん達が制作した透明マスクの贈呈式を昨日本校会議室で行いました。
 熊工と熊聾による透明マスクの共同開発は、「市販品の透明マスクに改良を加えたものを3Dプリンターで制作していただけないだろうか」と、本校から依頼したことがきっかけでした。
また、熊工電波部ロボット班としては今年度の全国高等学校ロボット競技大会が中止となり、新型コロナウイルス対策として何か出来ることがないか検討されていたことも相まって、両校でのコラボレーション企画が始まりました。
 改良途中ではありますが、市販品と比べて改良型透明マスクには次のような特徴(メリット)があります。
①   透明部分(マスク)の大きさを好みの大きさに調整できること
②   安価で作れること(本品は1枚当たり30円程度)
③   軽量であること
④   顎にかける部分を必要とせず、肌への接地面を極力小さくしており、ベタつきを軽減でき、夏場に蒸れないこと
⑤   マスク(透明部分)の取替品を簡単に自作出来ること
 
※マスクの土台となる部分を透明素材にすれば、見た目の違和感が更に無くなると思われます。(透明の材料が現在は品薄で手に入らない状況ということです…)

 

令和2年7月10日      
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

 

今、熊聾では・・・(その57)

 今月4日未明からの県南地域の豪雨災害に続き、6日から7日にかけては長崎県、佐賀県、福岡県と熊本県北地域にも線状降水帯がかかり、大きな被害をもたらしました。本当に恨めしい雨です。
 今週日曜日(5日)は人吉~八代間の高速道路が通行できたので、寄宿舎生の多くは帰舎することができ、学校生活も通常通りに過ごすことができています。しかし、一部の御家庭では、一時車中泊をされたり、自宅待機をされていたり、交通事情により学校に通えていないところもあります。先ずは、安全第一でお過ごしできますことをお祈りしています。
 さて、昨日の学校安心メール等でお知らせしました通り、明日金曜日は全学部ともに給食後下校といたします。御理解と御協力のほど何卒よろしくお願いいたします。
なお、天候悪化や高速道路等の交通状況の変化によっては、寄宿舎生が自宅に帰省できないことも十分考えられます。その際には寄宿舎を開舎して対応出来るよう、既に準備を整えています。御相談やお尋ね等がありましたら、寄宿舎の方にお問い合わせください。
 また、このたびの豪雨被害に対しまして、連日、全国各地の聾学校長様からお見舞いの便りをいただいております。本書面にてあらためて深く御礼申し上げますとともに、他都道府県におきましても被害が拡大しないことを心からお祈りいたします。
 

令和2年7月9日       
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

今、熊聾では・・・(その56)

 コロナ禍ということもあり、校内の教職員が理容科の実習モデルとなって、シャンプーやマッサージの授業に入っています。
 高等部本科理容科の3年生は実習経験を積んだだけあって、技術が伸びてきていることを肌で感じます。1,2年生も負けじと一生懸命実習に励んでおり、吸収欲が旺盛な様子が伝わってきます。
 普段、理容店に行くときには気持ちよくなってうたた寝することもありますが、授業中ですのでそういう訳にはいきません。授業の最後には、生徒に評価(感想)を伝えねばなりませんので、生徒たちの動きの一挙手一投足に注目したり、力加減を確かめたり、接客態度を見たりしながらモデルを務めています。

令和2年7月8日       
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

今、熊聾では・・・(その55)

 本校が位置する東町周辺は県立学校4校(本校、盲学校、熊本はばたき高等支援学校、第二高校)、市立学校3校(東町小学校、東町中学校、健軍東小学校)や警察署、消防署、自衛隊、税務署等々が建ち並ぶ文教地区です。
 このような地の利を生かして、本校では以前から各学部等で「交流及び共同学習」を進めてきています。
 本年度に限っては新型コロナウイルス感染症対策のため、年度当初から例年通りに進めることが難しい状況ですが、交流及び共同学習についても段階的に再開していければ…との思いでいます。
 皮切りとして、先週2日間にわたり延べ12人の第二高校バドミントン部の生徒さんと本校体育館で練習(試合)を行いました。本校の生徒たちにとって他校生徒との練習試合は貴重な経験であり、有難い機会となります。試合経験を多く積むことで度胸をつけ、試合慣れし、本番で自分の力を出し切ることに繋がっていきます。
 部活動顧問からは今後他校にも練習試合の声掛けをしていきたいと聞いています。お互いにとって意義のある部活動交流が広がっていくことを大いに期待し、応援(支援)していきます。
 

令和2年7月7日       

熊本聾学校 校長 五瀬 浩

 

今、熊聾では・・・(特別号)

7月4日(土)未明から県南地域を襲った豪雨は甚大な被害をもたらしました。テレビや新聞で報じられる映像や写真等を目にして、言葉が出ないほどの衝撃を受け、心を痛めております。
 本校幼児児童生徒のうち人吉・芦北・水俣・八代方面から通っている子供たちは寄宿舎生と施設利用者を含めて18人います。4日のうちには全員の無事が確認されましたが、自宅や親戚の家屋が浸水したり、周辺道路が遮断されたりと登校できる状況にはない御家庭もあります。
 今後しばらくは大雨が続くとの予報が出ていますので、土砂災害等の二次災害が起きないことを願うばかりです。当該地域に関わらず、災害時には先ずは身(命)を守る行動をとることが大切です。言うまでもありませんが、いつでもすぐに避難できるよう情報収集を心がけ、避難場所や持出し品等の確認と準備をしておきましょう。
 さて、このような中、早速全国聾学校長会会長の村野一臣校長先生(東京都立立川ろう学校長)、九州地区聾学校長会会長の中野康子校長先生(福岡県立福岡高等聴覚特別支援学校長)からお見舞いと励ましの御連絡をいただきました。あらためて御礼申し上げます。
 振り返ると4年前の熊本地震の時にも、県内外の皆様からの多くの御支援に勇気づけられ幾多の試練を乗り越えてくることができました。このたびの豪雨により被害を受けた国道や鉄道橋、ライフラインの復活までには相当の期間を要すると思われます。被災地の皆様の安全を心よりお祈りするとともに、一刻も早い復旧を願っています。
 

令和2年7月6日       
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

今、熊聾では・・・(その54)

 昨年、全国聾学校長会の中で『Ontena(オンテナ)』という新しいタイプの機器の紹介がありました。どのようなものか簡単に言えば、音や声、音楽などを振動や光に変えて体で感じることのできる新しいタイプの送受信機器です。これまでにも似たような発想から開発された機器として、ボディソニックチェアやボディソニックマットなどがありますが、それらの小型軽量版(携帯型)と考えればよいでしょう。
 既に全国の多くの聾学校で使用されていると思いますが、本校でも試用を希望したことで、今年3月には10台の機器が届けられました。昨年度末からの休校期間があったことで、今年度は学校再開後にようやく音楽の授業で使い始めたところです。実際に着用した小学部の子供たちは最初「くすぐった~い」と口々に言っていたようですが、すぐに馴染んで体のいろんなところにくっつけて感触を楽しんでいるようです。 
 私も実際に試してみましたが、音楽や話しことばをリズムとして捉えるには有効な手立てとなり得るようです。また、音楽以外でも発想を広げれば、自立活動や体育、その他の教科等でも活用の幅が広がると思われます。試用していくうちに効用と課題も見えてくると思いますが、先ずは音楽科の中で試していきたいと考えています。
さらに付け加えれば、振動覚を活用しての学習は聴覚に障がいのある子供たちに限らず、他の障がいのある子供たちにとっても有益な学習につながります。聾学校以外の他の特別支援学校や特別支援学級、通級指導教室での活用も大いに考えられますね。
 

令和2年7月6日       
熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

 

今、熊聾では・・・(その53)

 小学部3・4年生の大好きな歌に『にじ』(教科書に掲載)があります。
 先日、音楽の授業を見に行った時には、情景を味わいながら歌っている子、大きな動きで虹を作っている子、飛び跳ねながら体全体を使って表現している子、と十人十色ならぬ九人九色の豊かな表現に触れ、私の心も踊りました。
 授業の後半では、音を体で感じる新しいタイプの機器『Ontena(オンテナ)』が登場しました。このOntenaについては次号でお伝えします。
 どうぞお楽しみに!

 
令和2年7月3日       

熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

今、熊聾では・・・(その52)

 中学部の「自立活動」~ろうの先輩に学ぶ~の授業を参観しました。Zoomを用いて、『手話フレンズ』でお馴染みのモンキー高野さんとの遠隔交流の様子を見せていただきました。本校の生徒たちは勿論、私たち職員もモンキー高野さんの豊かな表情と手話表現、そして高野さんの生い立ちや面白いエピソード等々に引き込まれ、あっという間の1時間を過ごしました。
 生徒たちの事後の感想を聞かせてもらうのがとても楽しみです。 

    令和2年7月2日       

       熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

今、熊聾では・・・(その51)

 今回は少し硬い話から入ります。
 特別支援学校においては、個々の障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服するための指導が必要となるため、小・中学校等と同様の各教科等のほかに、特に「自立活動」の領域を設定し、その指導を行うことによって、幼児児童生徒の人間として調和のとれた育成を目指しています。
 「自立活動」は個に応じた指導計画を作成し指導を行うことが基本ですが、指導目標を達成する上で効果的である場合には、集団を構成して指導することも考えられます。
 先週、高等部本科の自立活動の時間に、生徒たち共通の課題について学年毎に学習している様子を参観しました。

 

令和2年7月1日       

熊本聾学校 校長 五瀬 浩