学校からのおしらせ

2020年4月の記事一覧

今、熊聾では・・・(その10)

 久しぶりに私が聴能担当だった頃のことを思い出すような出来事がありました。本校に昨年赴任された事務室の稲田先生が熊聾出身者であることはご存じの方も多いかと思います。稲田先生は補聴器ユーザーですが、つい先日イヤモールドとチューブをつなぐエルボー(L字型の部分)が破損し、困っておられました。たまたま通りかかった私が応急措置としてチューブとエルボーをつなぎ、今を凌いでもらっています。今後、福祉制度を利用して新しい補聴器とイヤモールドを購入されるそうですが、新しいものが届くまでには3週間から1カ月ほどかかるそうです。補聴器をフルに活用されている先生の様子を普段から見ているだけに、ちょっとお役に立てたかな…と思いました。

 さて、本校幼児児童生徒の皆さん、補聴器やきこえのことで心配なことはありませんか?急な困りごとや相談したいことがある時などは、休校期間中であっても遠慮することなく、担任の先生や聴能担当(齊藤先生)に遠慮なく連絡してください。密を避けて個別に対応することは可能ですよ。 

  令和2年4月30日                   

     熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

今、熊聾では・・・(その9)

 昨日(4/27)、県教育庁の施設課からお二人の方が本校にお見えになりました。管理棟の職員・来賓トイレの改修に向けた事前調査のためで、今後、管理棟のトイレが改修される予定です。幼小棟、中高棟のトイレは数年前に改修を終え、管理棟トイレだけが和式トイレのままですので、改修の後は新しくなって使い勝手も良くなることと思います。

 また、今年度は管理棟のトイレ改修だけではなく、様々な整備が控えています。運動場整備(旧寄宿舎跡地)、技術工芸棟の解体、共同教育センター棟(旧東町分教室)へのエレベーター設置及びトイレ改修等、規模の大きい整備が目白押しです。

 それらの中でも、眺めていて特に感傷的になるのが解体予定の技術工芸棟です。学科改編によって廃科になった本科産業工芸科や専攻科工芸科は、多くの優れた職業人を輩出し、社会に貢献してきました。そんな卒業生の学び舎であった技術工芸棟前の桜は今、大きく枝を張り、新緑を身にまとい、なんとも誇らしげです。

 技術工芸棟の解体に併せて、桜の木も無くなりますので見納めの桜を写真でお届けします。

令和2年4月28日      

熊本聾学校 校長 五瀬 浩 

 

 

今、熊聾では・・・(その8)

 新年度になり、県下の新設難聴学級の先生等から教育相談の依頼があっています。しかしながら、今年度は様相が違います。こちらもコロナの影響を受け、通常の教育相談活動が十分展開できておらず、相互の訪問は控えさせていただき、可能な限り電話やメール等で資料のやりとりをしながら行っているような現状です。

 昨年度は、年間延べ1,000件を越える相談件数があり、地域の保護者の方々の高いニーズがあることをあらためて認識いたしました。

 特に、昨年度は芦北・水俣、八代、荒尾・玉名、天草方面の保健センターの御協力を得て、サテライト方式で乳幼児の教育相談活動を行ってきました。今年度は、保健センターの様子を推察するに恐らくそれどころではない状況だと思います。少しでも早く乳幼児教育相談を推し進めたいのはやまやまですが、今後はオンライン教育相談など、例年とは違った手立てを検討せねばなりません。

 いずれにしましても、子育てや就学等に関する困りごとや相談などがございましたら、精一杯の対応をいたしますので、御遠慮なく本校教育相談担当(齊藤、北岡)まで御連絡くださいませ。

 

   令和2年4月27日    

     熊本聾学校長 五瀬 浩 

今、熊聾では・・・(その7)

 「透明マスク」に関する新聞記事掲載以降、本校のホームページ閲覧件数が昨日一日だけで約2,000件に達しました。通常の約5倍に相当する数字です。本校保護者と教職員の数を考えても、なかなかそこまでの数字には至りませんので、マスメディアの影響が如何に大きいかを感じています。マスコミの力…恐るべしです!

 さて、透明マスクについては、既製品を購入はしてみましたが、大きさ等課題もまだまだあるようです。先生たちの中には自作透明マスクの試作品を幾つも作っておられる先生もいます。今日は千場教頭先生が牛乳パックとパウチフィルムとステイプラー(ホッチキスと言ったほうが分かりやすいですか?!)と不要になった不織布マスクのゴムを使って、透明マスクを作ってこられました。製作時間は2分です。

 皆さんも作ってみませんか?そして、いいアイデアがあったら教えてください。

 

  令和2年4月24日     

    熊本聾学校長  五瀬 浩

 

今、熊聾では・・・(その6)

 今週は晴天が続いています。コロナさえやってこなければ、外から子供たちのはしゃぎ声が聞こえてきそうな天気です。

 そんな子供たちの光景を見ることができない代わりに、天気が良い時にしか出来ないことを先生たちが率先してやってくれています。先ずは中庭のブランコやすべり台の安全確認とリニューアルを兼ねて、高等部の住吉先生と小学部の深草先生、平井先生が手入れをしてくれました。錆(さび)落としからペンキ塗りまで、丸一日かかったようです。

 どんな仕上がりになっているか楽しみにしていてください。

 遊具たちも皆に使ってもらえる日を心待ちにしているはずです。

 

   令和2年4月23日   

    熊本聾学校長 五瀬 浩

今、熊聾では・・・(その5)

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、本校では4月14日(火)午後から、在宅勤務が可能な教職員から在宅での業務を始めました。国からの要請では、「接触機会の低減に徹底的に取り組むことにより、事態を収束に向かわせることが可能であり、最低7割、極力8割程度の接触機会の低減を目指す。」と言われています。

 今、本校でできることは、極力在宅での勤務を推進することと考え、非常勤の先生を除く80人の先生の2割(16人)の出勤を目標にローテーション表を組んでいます。

 これまでに経験したことのない在宅業務について、先生たちの中には不安や戸惑いも実際にはあるかもしれませんが、『「ピンチ」は「チャンス」と捉えなおし、「前向きにチャレンジ!」していきましょう。』と伝えています。創造力(想像力)を働かせて、子供たちにしっかりと還元できるよう、教材づくりや仕組みづくり等に取り組んでいきたいと思います。

 なお、緊急対応が必要な事柄や御相談がございましたら御遠慮なく学校へ御連絡ください。平日は学校勤務の学部担当職員が対応し、在宅勤務の職員につなぎます。もちろん、担任等へ直接連絡されても構いません。

 

   令和2年4月21日   

     熊本聾学校長 五瀬 浩

今、熊聾では・・・(その4)

 本校の子供たちにとって、コミュニケーションをとるうえで表情や口形はとても大切な要素です。手話を用いるにしても、音声でやりとりをするにしても紙マスクや布マスクでは表情や口形が見えないため、話し手の感情や話の内容等をつかみ取ることは大変困難です。

そのような意味からも、コミュニケーション上は「透明マスク」が有効な手立てとなりえます。

 実は、始業式の校長挨拶では、クリアファイルを使ってこしらえた透明マスクを着けて話をしました。実際に使ってみると、使用後に結構な量の飛沫がくっついていたので、あらためてマスクの有効性を認識したところです。

 学校再開を見据えて、自作の透明マスクを準備する先生方もいますが、学校としても市販の透明マスクを既に購入し試用しています。透明部分を広くしたり、隙間を埋めたりする工夫等が必要と思われますので、より良いものに改良していきたいと思います。(『熊聾マスク』が作れたらいいなぁ‥)

 最後にお知らせですが、本日、熊本日日新聞社から「透明マスク」に関して本校に取材がありました。明日、熊日朝刊に掲載されると思いますので、是非目を通していただければと思います。

 令和2年4月21日      

    熊本聾学校 校長  五瀬 浩

今、熊聾では・・・(その3)

 小学部の子供たちが駆け回っている中庭の端には、数年前まで築山とトンネルがありました。熊本地震の後の調査で危険箇所であることが分かり、現在は撤去され、立ち入りできないように三角コーンが置かれているところです。

 これまでは地肌がむき出しになっていたところですが、4月16日に、小学部の先生方と事務室の技師の先生方で「ラベンダー」や「ローズマリー」、「クチナシ」等の苗を合わせて約70株植えました。ある先生は「○○さん、△△さんたちが喜ぶだろうなぁ」なんてつぶやきながら、子供たちの喜ぶ顔を想像しながら植えておられました。他にも「ユキヤナギ」と「ヒュウガミズキ」を別の場所に植えてあります。(どこに植えてあるかは秘密です。今度学校に来た時に探してみてください。)

 

 学校再開後には、苗が少し大きくなっていることでしょう。綺麗に咲いたときは色とりどりに咲き誇り、華やかになると思います。どうぞ楽しみにしていてください。他にもチューリップやパンジー、ベゴニアなどが今満開です。せっかくなので、このホームページの写真でおすそ分けします。

       令和2年4月20日    

         熊本聾学校長  五瀬 浩

今、熊聾では・・・(その2)

 熊本地震から4年が経過しました。4月14日は前震が、そして16日は本震が起きた日です。
 熊本地震の際には、全国の皆様から物心両面にわたって多大なる御支援をいただき、あらためて感謝とお礼を申し上げます。
 未だに仮設住宅での生活を余儀なくされていたり、自宅再建の目途が立たない方がいたりと、まだまだ復興半ばの状況です。

 最近は新型コロナウイルスの影響で、熊本地震のことが薄れている感がありますが、熊本県人にとっては忘れることのできない、そして忘れてはならない日です。本校では、今後も熊本の創造的な復興を目指していくこと、後世に繋いでいくことを誓い、熊本地震で犠牲になった方々に対し、全職員で黙祷を捧げました。

今、熊聾では・・・(その1)

 4月14日(火)朝8時30分、熊聾の全職員が体育館に集まり、会議を開きました。会議のテーマは、休校期間中の、そして更に延長されるかもしれない休校を見据えての「子供たちの学習保障や心のケアをどのようにしていくか」というものです。前週に学習支援のための緊急プロジェクトチームを立ち上げ、短い期間に今後の対応策を検討し、14日当日に全職員向けに提案をしてもらいました。
 県立学校の児童生徒へのタブレット1人1台導入が未だ実現していない状況ですが、今出来るところからスピード感をもって進めていこうと考えています。
 先ずは、児童生徒・保護者の皆さんに学習支援の希望の有無、御家庭におけるネット環境の状況、可能なやり取りの方法等についてのアンケートを早急に実施します。御協力のほどよろしくお願いします。

令和2年4月16日               
 熊本聾学校        
  校長  五瀬 浩