学校からのおしらせ

熊聾時々新聞

令和2年度のスタートにあたり…

 令和2年度がスタートしました。

 数日続いている好天と粘り強く咲いている桜の花が、進級、新入の子供たちを今か今かと待っていたかのようでした。

 4月8日(水)には学部毎に時間をずらして始業式を実施しました。そして、翌9日(木)の入学式では出席者を新入生と保護者、本校職員に限定したり、プログラムを短縮したり、席の間を十分に開けたり、さらには体育館の窓を開放したりと、昨年度末から続く新型コロナウイルス感染症の影響で、本校も異例尽くしの対応を迫られています。

 日本中がこれまでに経験したことのない状況を目の当たりにして、いつまで続くことになるのかという不安も抱きながらのスタートになりましたが、心温まる場面にも幾つか遭遇しました。始業式当日は寄宿舎を閉舎したこともあって遠方の生徒たちの出席は叶いませんでしたが、ほとんどの幼児児童生徒たちが久しぶりに会う友との再会を喜んでいる様子が窺えました。「子供たちが学校に来てくれるだけでこんなに賑やかになり、先生達の表情もパッと明るくなるんだ。」と、あらためて子供あっての学校だと感じました。さらには、入学式に参加できない幼稚部在校児のお母さん方が、翌日入学してくる3歳児(赤組)さん向けにお祝いの壁面掲示物を作ってくださっていました。なんともその心遣いとチームワークの良さに感嘆したことと併せて、本当に幸せな気分になりました。

 今後しばらくは休校が続くことになり、課題も多々ありますが、全職員で知恵を出し合い、工夫しながら、この難局を乗り切っていきたいと思います。

 保護者の方々、関係の皆様におかれましても御理解と御協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 まずは、学校再開の日まで皆様が健康で過ごされますことをお祈りしております。

 

  令和2年4月9日

                               熊本県立熊本聾学校    

校長  五瀬 浩