球磨工ブログ

化学基礎

 授業は物質量(mol)やモル濃度(mol/L)を終わり、2学期期末考査を26日にひかえている状況です。
 先週は試験前でしたが、実験を行いました。

 物質量やモル濃度の実験は球磨工生への反応が悪いので、まだ高分子化合物の実験を行っています。

実験10 高分子化合物4

 紙や綿の成分であるセルロースについて知る実験と、第5類危険物について学ぶ実験です。

 実験は単純で、綿を十分にほぐして、燃やすだけです。

 綿は、炭素・水素・炭素でできた物質で、十分な酸素がある条件で燃焼すると、二酸化炭素と水(水蒸気)になります。燃えかすが残らないきれいな燃焼です。また、燃えるときに少し甘い香りがします。私はこの香りでセルロースが糖の仲間であることを確認しています。


 次にちょっと大きめの綿を燃やします。炎の上に顔や手を持ってこないなどやけどに対する注意を十分に行います。

 少し大きめの綿は、綿を原料に作ったニトロセルロースという物質で、第5類危険物に分類されています。
 第5類危険物は、自己反応性物質で水より重い(比重が1より大きい)固体か液体です。初期消火は大量の水で行いますが、一度火がつくと消火は困難です。

 昨日は、危険物取扱者試験が本校で行われましたが、実物を見ることで記憶に残ることを期待して実験してみました。

 また、セルロースは紙や綿などの成分であり、多糖類ですが、その用途は広く、近年ではノートパソコンやスマートフォンなどの画面のフィルムにも使用されています。(トリアセチルセルロースという物質が使われています。)天然の素材もまだまだ多くの可能性を秘めているのです。

 このブログで初めて動画(音声無し)を入れましたが、見ることができているでしょうか?