球磨工ブログ

性教育講演会開催  誠実に 想像力を失わないで あなたらしい生き方を

 先日より保護者の皆様にも案内しておりました、性教育講演会を6限目に実施しました。

 講師は、ご多忙にもかかわらず遠路おいで下さいました、山鹿市民医療センターの産婦人科医師、片渕美和子(かたぶちみわこ)先生です。

 「性行為についてくるもの」というタイトルで、今まさに思春期を疾走している生徒達にとっても、教師である私達にとっても、「タブー」として知らないふりで済ます事は出来ない問題です。

 生徒にとってはショッキングな出産シーンから始まった講演は、「高校生は思春期から成熟期へと向かう時期で、エロくなるのはとても自然なことだけど、相手を傷つける行為は許されない」「妊娠して次世代を生きる命を育てる環境と覚悟があるのか?」「いろいろな愛し方がある。自由だ。誰を好きになってもいい。その人を愛すればいい」「避妊は、確実に!本気で!実行!」。妊娠中絶や性感染症の実態と予防。そして最後に、「あなたらしい生き方で、すてきなパートナーと出会い、次世代をハッピーに生きていってほしい」と結ばれました。蒸し暑い体育館での約1時間、退場される先生のお顔にも汗が光っていました。

 最後に生徒を代表して、3MBの大塚裕登君が謝辞を述べ、閉会しました。

 生物としてのヒトは、ほ乳類の中でもあえて繁殖期を限定されていない唯一の生き物といわれています。その神の采配の中には、ヒトに「心」を持たせるというギフトが含まれていると思います。相手を愛おしみ、思いやり、倫理・道徳に守られた社会を維持する力が備わっていることが前提ではないでしょうか。

 今日の片渕先生の講演が、若い生徒達の胸に確かなメッセージとして届いたことは間違いなく、そこに湧き出た思いをいつまでも忘れないでいてほしいと願います。