校長室より
全国高等学校野球選手権熊本大会選手推戴式あいさつ
いよいよ皆さんが最大の目標としている全国高等学校野球選手権熊本大会がはじまります。皆さんは、暑い中、先生方の指導のもと、汗にまみれ、土にまみれ、ひたむきに白球を追い一生懸命に練習をしてきました。それを見ながら、いつも頑張っているなと感心しています。学校の中でも、『明るいあいさつ、意欲的な活動、けじめのある生活』とまさに牛高スピリッツを実践してくれており、学校を引っ張り、元気にしてくれていることに感謝しています。いつも頑張っている皆さんだからこそ、是非、全力を出し切って欲しいと思います。
さて、本年6月3日、本県出身で熊本工業高校卒業、プロ野球中日ドラゴンズの荒木雅博内野手が48人目となる2000本安打を達成しました。2000本安打は打者としての快挙で、ニュースでも大きく取り上げられました。
ところで、荒木選手は他の2000本安打達成者とは違うところがあります。通算ホームラン数が33本と最小なのです。また、打撃タイトルにも縁がない選手です。入団当初、打撃で結果を出せず、解雇されることを覚悟していたそうです。2000本安打を打てる選手になるとは誰も予想していなかったそうです。荒木選手は、打てなくても守備や犠打、走塁でチームに貢献しようと、こつこつ努力したそうです。そんな努力が監督の目にとまり一軍で試合に出だしたのは入団から6年目。派手さはないが、チームに貢献する姿勢が認められ、22年間の永きにわたりプレーしてきたことで2000本安打を達成しました。
皆さんには、荒木選手のように、怖れず気負わず、侮らず、ただひたむきにチームのために全力でプレーしてほしいと思います。うまくやることよりも全力でプレーすること、そして、応援し、陰で支えてくださる人に感謝の気持ちを忘れてはなりません。勝ったとしても、仮に負けたとしても惜しみない拍手を送ってもらえるような試合をして欲しいと思います。緊張もするだろうし、プレッシャーもかかるでしょうが、自分を信じ仲間を信じ、青春の記憶に残るような大会にしてもらいたいと思います。
今年の生徒会のテーマは「Step to the Future」(未来への前進)です。何事にも挑戦し、自分で自分の限界をつくらず、ステップアップしていこうというものです。高校野球熊本大会でも、このテーマのもと南風ならぬ牛高旋風を巻き起こし、頑張ってください。
牛深高校はいつも団体戦です。後方に座っている生徒の皆さんも先生方も全力で応援しています。本大会をとおして、皆さんの絆がより深まり、誇りがより高くなることを願っています。
野球部 浦本侑弥主将以下17名の選手を牛深高校代表選手として認めます。皆さんの健闘を祈ります。
育友会総会あいさつ
本日は、日曜日ということで、いろいろなご予定があったかもしれませんが、育友会総会に参加いただき感謝申し上げます。
私は、今年度の定期異動で本校の校長を拝命しました平田と申します。私を含め10人が転入しました。よろしくお願いします。
はじめに、生徒の様子を紹介したいと思いますが、学習に部活動によく頑張り、落ち着いた生活を送っているところです。牛高伝統のあいさつもいいです。立ち止まって大きな声で挨拶をしてくれます。雨の中、保護者の皆さんも窓をあけてあいさつをしていただきます。1年次生も入学式から宿泊訓練、そしてハイヤ祭りと強行日程でしたが、よく頑張ってくれたと思います。
先日の牛深ハイヤ祭りでは、全校生徒、全職員がハイヤ祭りのオープニングを飾るハイヤ大橋からのハイヤ踊りを披露しましたし、多くの生徒がボランティアとして祭りを支えてくれました。地域の皆様からのお褒めの言葉をいただくとともに期待の大きさを感じました。各行事等での生徒の活躍は本校のホームページで紹介しておりますので、是非見ていただければと思います。
次に本校の教育目標についてお話しをします。本校は、牛深高校と河浦高校で培われた歴史と伝統を継承しつつ、新生牛深高校として普通総合学科を有する学校としてスタートし、今年で3年目を迎えます。3学年がそろい本年は新生牛深高校がその基礎を固め躍進する年です。
学校として、生徒一人一人の力を引き出し、伸ばし、進路希望を実現させること、また、心豊かなたくましい自立した人間に育てること、そして、保護者・地域の信頼を得、生徒がここで学べて良かったと言われる学校をめざすことを目標としています。
本校には、生徒のために一生懸命になれる先生方がそろっています。先生方の数も多く、生徒一人一人に寄り添ったきめ細かい指導ができる先生方ばかりです。チーム牛高で一丸となって、どこにも負けない愛情で頑張る所存ですのでよろしくお願いいたします。
また、生徒たちの成長のためには保護者、地域、学校がお互い協力・連携して行くことが大切です。2週間後には体育大会を実施しますし、今後、高校総体、総文祭と体育・文化両面で生徒たちが活躍する場面が続きます。本日の育友会総会をはじめ、是非多くの皆様に学校行事等に足を運んでいただき、激励と応援をお願いします。
終わりに、今後とも本校の教育活動へのご理解、ご協力をいただくようお願い申し上げ、あいさつとします。
天草地区体育大会 選手激励会
天草地区高等学校体育大会は歴史と伝統のある大会。昨年、この大会は熊本地震の影響でなかったと聞いている。3年次生にとっては、最初で最後の大会という人もいるかと思う。どうか昨年の分まで、思い出深い大会にしてもらいたい。
皆さんの練習の様子も見せていただいた。体育館でグラウンドで、先生方の指導のもと、汗にまみれながら練習している。それを見ながら、頑張っているな。牛高を元気にしてくれているなと感謝の気持ちを感じている。試合が終わった次の日から、黙々とサーブの練習をする人、走る人、バーベルを上げている人、一生懸命の姿はかっこいいし、感動する。頑張っている皆さんだからこそ、是非、全力を出し切って欲しい。応援する人も全力で応援して欲しい。
今年の生徒会のテーマは「Step to the Future」(未来への前進)。新生牛深高校の未来を自分たちの力で切り開いて誇れる牛深高校をつくろうというものです。何事にも挑戦し、自分で自分の限界をつくらず、ステップアップしていこうというものです。
ある本に、こんなことが書かれていました。
『もし君が、負けると考えるなら、君は負ける
もし君が、どうしてもと考えないなら、何一つ成功しない
もし君が、勝ちたいと思っても勝てないかもしれないと考えるなら君に勝利はほほえまない
もし君が、いい加減にやるなら、君は失敗する
成功への道のりは、君の意思によって始まる。必ずできるという信念が大切だ。』
天草地区大会で、南風ならぬ牛高旋風を巻き起こし、優勝を目指して頑張って欲しい。本大会を通して、皆さんの絆がより深まり、誇りがより高くなることを願っています。選手宣誓をしてくれたサッカー部主将をはじめ、7競技の選手を牛深高校代表の選手として認める。皆さんの健闘を祈る。
平成29年度 第1学期 始業式 校長講話
桜の花が咲き、新緑が鮮やかな季節を迎えました。いよいよ新年度がスタートしますが、今、皆さんはどんな気持ちでこの始業式に臨んでいるでしょうか。”春風や闘志いだきて丘に立つ”という句がありますが、新年度を迎え新たな決意をもって、今日の日を迎えたと思います。
3年生は、進路を決める大切な1年となります。最上級生として学校を引っ張るとともに、新生牛深高校の第1期生として後に続く2期生3期生に方向性を示せるようにそれぞれの進路目標の実現に向け取り組んで欲しいと思います。2年生は中堅として新入生が入り先輩という立場になります。リーダーシップを発揮し本校を支えてくれる柱として期待しています。各自、年度当初に当たり、まずは目標をしっかり持って欲しいと思います。
さて、牛高のスローガンは”挑戦”です。新生牛深高校として何事にも挑戦していきたいと思いますし、皆さん一人一人が志を高く持ち、自分の夢に向かっていきいきと生きる生徒であって欲しいと思います。そのためには、私は、皆さんに牛高スピリッツの中の一つ”意欲的な活動”について話をします。
私は、昨年、熊本市内に住んでいて、私自身が熊本地震を経験し、被災しました。避難所生活を送り、大変な思いをしましたが、その中にあって、全国から世界から”がんばろう熊本”の合い言葉の中、多くの支援が寄せられ元気と勇気を与えていただきました。人の温かさやすばらしさをあらためて感じたところです。
ある避難所では、小学校低学年が夜トイレの前で水が一杯入ったやかんを両手で抱えて立っていました。トイレに行かれた高齢者の手を洗うためだったそうです。また、進んで高齢者の話し相手になったり、自分より小さい子の遊び相手になったりしていたそうです。また、中学生がすすんで避難された方におにぎりを配ったり、高校生が学校の駐車場に避難してきた車の誘導を行ったりと頑張ってくれました。皆、自分自身が被災して大変だったにもかかわらず、何か自分にできることはないかと考えて主体的に行動してくれたのです。誰かがしてくれるだろう、頼まれたらやろうではなく、今、自分にできることは何か、自分としてどう動けばよいのかを常に考えて行動したのです。この考えや行動は、人を助け人に勇気や感動を与えるとともに、将来に渡り、自分を成長させる考え方や行動です。牛高生として何ができるのか、受け身ではなく意欲的に行動することが大切です。
先生方も含め全員で力を合わせ、牛高の元気づくりに取り組んでいきましょう。皆さんにとって、目標が達成される1年となることを祈念します。
平成29年度 入学式 校長式辞
桜の花が咲き誇り、新緑の息吹あふれる今日の佳き日に、県議会議員 西岡 勝成様、城下 広作様をはじめ多くのご来賓の皆様並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、平成二十九年度熊本県立牛深高等学校の入学式を挙行できますことは誠に喜ばしく、心から感謝申し上げます。
ただ今、入学を許可しました五十一名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。晴れて本校への入学を果たされた皆さんを、教職員、在校生一同、心から祝福し歓迎いたします。
今、皆さんは本校に入学した感激と同時に、新しく始まる学校生活への大きな期待に胸ふくらませていることと思います。
どうか今の気持ちを忘れず、それぞれの夢実現に向けて、果敢に挑戦してください。
君たちの入学した牛深高校普通総合学科は牛深高校普通科と河浦高校普通科を母体として、一昨年開校いたしました。本日、三期生として入学した皆さんをお迎えし、新生牛深高校として三学年がそろいました。本年は新生牛深高校がその基礎を固め躍進する年であり、皆さんには大きな期待を寄せています。今日から君たちの母校となった牛深高校の発展のために、ともに最善を尽くしていきましょう。
さて、入学に当たり、本校建学の精神ともいうべき校訓を紹介し、その心構えについてお話しいたします。
まず「敬愛」です。互いに本校で学ぶ者として思いやりや、いたわりの心を持って助け合い、信頼し、一生涯の友を得るよう、温かい人間関係を作ってください。
次に「勤勉」です。一心に勉学に励み、志を高く掲げ、自分の目標を明確にして、充実した毎日を送って下さい。君たち一人一人には優れた才能があり、大いに伸びる可能性があります。先輩や先生方は君たちを温かく迎え、熱心に指導してくださいます。素直に耳を傾け精一杯努力してください。
そして「創造」です。作り出すものは、自分自身の将来であり、未来です。強く逞しく、心身共に健康な生徒であってほしいと願います。闘志を内に秘め、共に切磋琢磨し、何事にも積極的に挑戦してください。創造とは挑戦する意志のないところに生まれることはありません。
「敬愛」・「勤勉」・「創造」、この三つの言葉を大事にすることが「心構え」となります。この「心構え」から、「高い志」は生まれます。三年間の学校生活の中で、自分の良さを見つけ、自分を磨き、目標を高く掲げ、果敢に挑戦して、自分の未来を切り拓いてください。この牛深高校で、人生の種を蒔き、根を張り、葉を広げて欲しいと思います。
さて、保護者の皆様、お子様のご入学を心からお祝い申し上げます。
私どもはこれから、長い人生の中で最も理想を追い求め、心を燃やすであろうお子様をお預かりすることになりますが、教育は学ぶ者の意欲と教える側の熱意、そしてご家庭の協力が一体となった時、最大の効果があるものです。 私ども教職員一同、皆様の御期待にそうべく、お子様の教育に愛情と情熱を持って全力を尽くす所存です。 どうぞ本校の教育活動充実のために、ご支援、ご協力をお願い申し上げます。
最後になりましたが、ご来賓の皆様にはご多用の所ご臨席を賜りましたことに改めてお礼申し上げますとともに、本校の更なる発展のために、御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
新入生諸君が、今の胸の高まりを大切に、大きく飛躍されんことを願い、式辞といたします。
平成二十九年四月十日
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