校長室からの風(メッセージ)

「あの日に帰ろう、歌と共に!」

「あの日に帰ろう、歌と共に!」

~歌で振り返る多良木高校96年の青春~  

 

 今年度で閉校する多良木高校の最後の文化祭「木綿葉(ゆうば)フェスタ」を明日12月8日(土)に開催します。3年生しか在籍していないため、昨年までのような文化祭はできません。また、9月から11月にかけ就職や推薦進学の試験が続き、例年より実施時期が遅くなりました。
 異例の文化祭ですが、大きな特色が二つあります。一つは、地域の店舗のご協力で、マルシェ(青空市場)が実現することです。十の店舗の皆さんが出店予定で、食事、お菓子、アクセサリー小物類等の販売が中庭で予定されています。最後の文化祭を一緒に盛り上げようとの業者の方々の御好意に厚く感謝申し上げます。

 もう一つは、フィナーレ歌謡祭です。午後の2時間半、生徒を中心に職員有志、保護者、同窓生、地域の合唱グループの方たちが歌いまくります。テーマは「あの日に帰ろう、歌と共に!」~歌で振り返る多良木高校96年の青春~です。本校創立の大正11年に生まれた曲「シャボン玉」からスタートし、戦前、戦後の懐メロ歌謡曲から昭和後期、そして平成のヒットソングと30曲が歌い継がれます。その時代の多良木女学校生、多良木高校生が口ずさんだであろう青春ソングを歌うことで、96年を振り返ろうという試みです。
 2学期の音楽の授業はこの歌の練習に充てられてきました。生徒たちにとっては生まれる遥か前の歌を担当することもあります。「リンゴの唄」、「憧れのハワイ航路」、「青い山脈」、「高校三年生」などなど。しかし、生徒たちにとってはこれも新しい出会いです。なかには衣装も往時のものに着替えて登場する生徒もいます。高校生の豊かな表現力を期待してください。

 そして、この歌謡祭の最後、職員と生徒全員で熊本地震復興支援ソング「いつまでも」(作詞作曲:タイチジャングル)を合唱します。離れていても変わらない故郷を思う歌詞が、閉校する多良木高校に寄せる思いと重なり、練習していて胸が熱くなります。

 明日は、多良木高校最後の学年67人の歌声が体育館に響きわたり、きっと同窓生の方たちの胸を揺さぶることでしょう。

               前日のリハーサル風景