校長室からの風(メッセージ)

高校総体が終わって

高校総体が終わって

 毎年思うことですが、高校総体が終わると学校の空気が大きく変わります。野球部を除く多くの3年生が部活動を退き、進路に向けての学校生活に切り替わるからです。放課後に進学対策の課外授業も始まります。そして部活動は2年生が中心となります。本校の場合、1年生は在籍していませんので、2年生が多良木高校の部活動の最後の担い手となるのです。

 今年も高校総体では多くのドラマがありました。6月2日(金)の総合開会式(県総合運動公園陸上競技場)で陸上部と女子ソフトテニス部の生徒と共に入場行進をしました。スタンドから見ていた陸上部マネージャーの女子生徒が、「行進の息がみんな合っていて、涙が出そうになりました。」と語ってくれました。午後は、女子バレー部と男子バスケットボール部の1回戦を応援しました。それぞれベストを尽くし、最後まであきらめないプレーで見る者の胸を熱くしてくれました。試合後、女子バレーの選手たちは全力を出した後のすがすがしい表情でしたが、バスケットボール男子の3年生たちはコートで号泣していました。

 3日(土)は、宇土市で開催された女子アーチェリーを応援しました。選手たちは自分との戦いに集中していました。そして、午後から翌4日(日)にかけては「えがお健康スタジアム」において陸上競技の醍醐味を満喫しました。三浦君の100m優勝、200m3位の快挙には部員や顧問職員に歓喜の輪が広がりましたが、部の目標であった400mリレー、1600mリレーでの南九州大会出場を逃し、選手たちは地面を叩いて悔しがる姿が印象的でした。この悔しさはきっとこれからの学校生活の原動力になると思います。

 県高校総体という大きなイベントが終わり、6月6日(月)から学校は平常授業の日課に戻りました。3年生の女子4人で最後の高校総体に臨んだソフトテニス部は、放課後に部室の清掃と整理に取り組んでいました。かつては全国大会にも出場したソフトテニス部ですが、2年生がいないため閉校の1年前にその活動に終止符が打たれることになったのです。ゴール(閉校)が一歩一歩近づいてくることを感じます。


          男子バスケットボールの試合(東海大学)