校長室からの風(メッセージ)

卒業を間近に控え ~ 学校評議員会

 

 学校評議員とは、開かれた学校づくりのため、学校運営について意見や助言をお願いする方たちです。本校では、町の教育委員、中学校長、元PTA会長、地域の商工会代表、同窓会代表と5人の方が務められ、年間を通して授業や学校行事を参観していただいています。そして、年度末の2月に学校評価をお願いしているところです。

 多良木高校最終年度の学校評議員会を2月13日(水)に校長室で開催しました。前半は、代表生徒と評議員さんとの懇談の時間です。毎年恒例となっているもので、生徒は、1組の体育コースから畑野君、福祉教養コースから税所さん、2組から森屋さんの3人です。

 高校3年間を振り返り最も印象に残ることを話してほしいとの評議員さんからの要望がありました。畑野君は、体育コースとして2年次に挑んだ市房山キャンプ(2泊3日)を挙げました。体育コース24人の団結力が強まった行事だったと述べました。税所さんは、校外での実習体験(保育園、老人ホーム等)を挙げました。そして、実習先の施設で「多良木高校がなくなるのはさびしかねえ」と多くのお年寄りから声を掛けられたと話しました。森屋さんは、2年次に出場した県高校英語スピーチコンテストを挙げ、語学においては伝える気持ちが大切であることを学んだと語りました。

 三人とも、学年が上がるにつれ先輩たちが卒業して生徒数が減り、空き教室が増えていく状況には寂しいものがあったと述べました。評議員さん達からは、「閉校するとわかっていて、多良木高校に入学してくれて本当に有難う。」と感謝の言葉があり、最後は涙ぐまれる方もいらっしゃいました。

 「最終学年」、「多良木高校のアンカー」と3年間注目されてきた67人の生徒達です。きっと内心は、そのことが重荷になったこともあったでしょう。後輩もいる、普通の高校生でありたいと思ったこともあったでしょう。しかし、地域の方々から見守られ、励まされ、ここまで来ました。3月1日(金)の卒業式では、畑野君、税所さん、森屋さんの3人が卒業生を代表して「決意の言葉」を述べることになります。彼らの晴れ姿が今から楽しみです。

              学校評議員さんと代表生徒との懇談