校長室からの風(メッセージ)

「夢」の実現に向けて ~ 3年生進路ガイダンス

「夢」の実現に向けて

~ 3年生進路ガイダンス ~

 4月19日(水)、1日かけて3年生の「夢実現 進路ガイダンス2017」を開催しました。午前中は全体講話、奨学金の説明、進路別の説明、そしてグループで一般常識テストに取り組む時間と続き、午後は多良木町民体育館に移動し、大学・短大・専門学校の各ブースの相談会に各自で参加しました。それぞれの学校の説明を真剣に聴いている生徒の様子を見ながら、私は青年教師の頃を思い出しました。

 20代から30代にかけて10年連続で担任を持ち、その内、3年生担任を4回経験しました。進路面談では、思いがけない生徒の考え、志望を聞き、虚をつかれた思いになったことが幾度もありました。25年前、トリマー(ペットの美容師)になりたいと言った女子生徒がいましたが、私はその時、トリマーという言葉を初めて聞き、どんな仕事をするのか逆に生徒に尋ねた記憶があります。また、男子生徒が「高校の家庭科の教師になりたい」と語った時も驚きました。そして、驚いた自分の意識の古さを恥ずかしく感じたものです。男女共同参画社会となり、平成6年に高校の家庭科が男女共修となったわけですから、男性が家庭科教師を目指すことは少しもおかしいことではないのです。

 30年間の高校教師生活を顧みると、やはり若者が常に新しい世界を切り開いていくものだと感じます。現代社会の変化は激しく、有名な大企業でさえ数年先の業績の見通しが立ちません。人々のニーズに応じて次々と新しい仕事が出現しています。その一方、ロボットや人工知能(AI)の発展により消えていく仕事もあります。

 自分の進路を考えるということは、どんな仕事に就きたいか、どんな学校へ進学したいかと具体的に問いながらも、最終的には「自分はどう生きたいか」という大きな命題に向かい合うことが大切だと思います。


                             グループで一般常識問題に取り組む