語り合うことの大切さ ~ 「カタリ場」プログラム実践
語り合うことの大切さ ~ 「カタリ場」プログラム実践
多良木高校にとって最終年度が始まりました。平成30年4月9日(月)の1学期始業式には本校のアンカー(最終走者)となる3年生67人が全員出席。「ゴール(閉校)に向かって、挑戦!」のテーマを掲げて本校は動き出しました。そして午後、NPO法人「カタリバ」によるキャリア学習活動プログラムの「カタリ場」を3年生全員が第1体育館で実践しました。
「カタリバ」は2001年から全国的に活動している教育NPO法人です。特に中、高校生に対して、教師や保護者の縦(タテ)の関係でなく、同級生や友人の横(ヨコ)の関係でもない、少し年上の大学生という斜めの関係の対話を通したプログラムで、進路意識に火を点す「カタリ場」という学習活動を展開していることで知られています。まだ本県では実践例は少ないのですが、私はかねてからこのプログラムに関心を持ち、カタリバ熊本支部の方との協議や昨年9月に実施された益城中学校での「カタリ場」の見学を通し、先輩も後輩もいない最終学年の始業式の日に狙いを定め、実施することにしたのです。
今回は、北九州のカタリバが主体となり、熊本、大分からも大学生が集まり総勢27人のスタッフが前日には来校され、本校のセミナーハウスで合宿し事前研修をされました。そして、4月9日(月)午後1時にプログラム開始。第1体育館で生徒たち2人~3人にスタッフ1人が付かれ、「今の自分の生活の満足度」、「今頑張っていること、挑戦していること」、そして自分の「良いところ、もっと伸ばしたいところ」等を語り合いました。さらにグループに分かれ、「先輩の話を聴く」コーナーへ移動します。中学の時にいじめられた、高校では目標がなく無気力だった等、大学生が自らを率直に語る体験談に真剣に聴き入っていました。
約2時間、「カタリ場」において、自分自身のこと、そして将来のことを真剣に生徒たちは語り合うことができました。「カタリバ」スタッフの方々の周到な準備と熱意が生徒の気持ちを引き出してくれたのです。プログラム終了後、体育館を退場する生徒たちの表情は何かすっきりしていて、輝いていました。「3年生になったなあ」と私は感じました。これからの成長が楽しみです。
「カタリ場」で大学生と語り合う3年生
登録機関
管理責任者
校長 粟谷 雅之
運用担当者
本田 朋丈
有薗 真澄