校長室からの風(メッセージ)

「嗚呼、甲子園」 ~ マスターズ甲子園2018(その1)

「嗚呼、甲子園」 ~ マスターズ甲子園2018応援(その1)


 甲子園球場のスタンドに一歩足を踏み入れた瞬間、内野から外野、そしてスコアボードと全体が迫ってきて、「ああ、ここが甲子園球場かあ」という感慨にしばし包まれました。巨大ですが、何か「美しい」と感じる空間であり、高校野球やプロ野球のテレビ中継でお馴染みの同じ場所に自分が立っているということが不思議な感覚でした。

 高校野球OBたちの「大人の甲子園野球大会」であるマスターズ甲子園2018に多良木高校野球部OBチームが熊本県代表として出場を果たしました。その開会式及び試合が11月10日(土)に行われました。OBの快挙は、今年度で閉校を迎える多良木高校を大いに勇気づけてくれました。多良木高校野球部が半世紀挑み続けながら実現できなかった夢をOBが代わって達成してくれたのです。
 甲子園球場のスコアボードに「多良木高校」の名前が記されるのを、この目で見たいと思い、私も甲子園球場まで向かいました。前日の金曜日の夜、鹿児島空港最終便で大阪へ飛び、梅田のホテルに泊まり、当日は阪神電鉄を利用して甲子園球場(兵庫県西宮市)へ朝7時半には到着しました。阪神甲子園駅を降りるとすぐ目の前に威容を誇るスタジアムがあり、その距離の近さに驚きました。

 マスターズ甲子園2018の開会式は午前8時に始まり、全国各地域の代表16校が行進します。行進の先頭の多良木高校について、今年度で閉校する学校にとって悲願の甲子園初出場という紹介アナウンスがありました。地元多良木町をはじめ関西、その他各地から出場選手の家族、友人、野球部関係者等が応援に駆け付けていて、その数は百人近くに達したと思います。

 選手宣誓も多良木高校OBチームの山村さん親子が行いました。「多良木高校は閉校しますが、高校野球への思いや地域への感謝の気持ちは次の100年に引き継がれます。」という言葉が甲子園球場に響き渡りました。

 いよいよ午前8時35分から試合開始です。相手は福島県代表の日大東北OBチームです。試合については引き続き次号で。