校長室からの風(メッセージ)

二校で奏でたハーモニー(南稜高校・多良木高校の吹奏楽部合同演奏)


二校で奏でたハーモニー

~ 南稜高校・多良木高校 吹奏楽部 ~

 
 第59回熊本県吹奏楽コンクールの高校Bパート(演奏人員15人以内)に南稜高校と多良木高校の吹奏楽部が合同で出演しました。7月30日(木)、熊本県立劇場において、南稜高校11人、多良木高校2人の合わせて13人での演奏を、南稜の紫藤校長先生と一緒に見守りました。嶋﨑先生(南稜高校)の指揮のもと、課題曲「輝ける夏の日へ」と自由曲「フラワー・クラウン」を全員で懸命に演奏する様子を見つめている内に、この合同出演に至るまでの過程も思い浮かび、感動に包まれました。

 多良木高校の吹奏楽部は、現在部員が2年1人、1年2人の計3人であり、コンクールへの出演は当初諦めていました。けれども、南稜高校と合同で練習を重ねる中で、「一緒にコンクールへ出ませんか」と南稜高校の顧問の先生から御提案があり、生徒に気持ちを確認したところ、1年生の2人の男子が意欲を示しました。出場申し込み期限ぎりぎりで合同演奏が決まったため、熊本県吹奏楽連盟には事務手続き面で御迷惑をおかけしましたが、柔軟に対応していただき感謝しています。

 コンクール出場が決まり、放課後や土日に多良木高校から5キロ離れた南稜高校へ2人の男子生徒は出かけ、合同練習を行いました。学校は異なっても音楽を愛好する者同士です。最初はぎこちない雰囲気もあったようですが、次第に息が合い、充実した合同練習になっていったそうです。本番では、両校吹奏楽部による心のこもったハーモニーが県立劇場コンサートホールに響きました。大規模校のような迫力ある演奏は望めません。しかし、地域の小規模校ならではの温かいサウンドだったと私は感じました。

 南稜高校、球磨商業高校、そして多良木高校の3校が再編統合され、平成29年4月には新校2校が誕生します。大きな変化を迎えるに当たり、文化活動やスポーツ等の様々な場面で、3校は連帯を強めていきたいと思います。
                (南稜高校における合同練習風景)