校長室からの風(メッセージ)

最後の入学式 ~ アンカーへの期待

 4月8日(金)午後1時半から平成28年度多良木高校入学式を挙行しました。この4年間では最多の73人の入学生を迎えることができましたが、彼らが卒業する平成31年3月には本校は閉校の定めにあります。本校最後の入学式には、在校生の2、3年生も出席し、来賓の方々をはじめ、同窓会員、町民有志の方も50人以上御出席いただき、盛大な歓迎ができました。校長式辞の一部分を次に掲げます。


 「新入生の皆さん、皆さんは多良木高校の期待と注目のアンカーです。アンカーを走ることで他の学校ではできない多くの特別な体験ができ、同窓会や地域の方々の熱い応援を受けることでしょう。皆さん、一緒に走り、三年後に感動のテープを切りましょう。 
 
多良木高校は地域と共に在ります。日本遺産にも認定された歴史豊かでおもてなしの文化が息づく人吉、球磨地域全体が学びの場です。

《中略》
 さて、式典の最後に、二年生、三年生の先輩諸君と私たち教職員、そして同窓会の方々とで高らかに校歌斉唱を行います。人吉出身の音楽家として名高い犬童球渓作詞の校歌であり、昭和三年に作られました。以来、およそ九十年にわたって世代を結び、歌い継がれてきました。多良木高校の精神とも言うべきこの校歌を新入生の皆さんにつなぎます。歌詞は古文調で少し難しく感じると思いますが、高校生活を送る中で次第に意味がわかり、多良木高校の精神を身に付けていくことでしょう。歓迎の校歌斉唱を心で受けとめてください。

 いよいよ高校生活が始まります。今の初々しい気持ちが原点です。学校は学びをとおした人間成長の場であります。皆さん、一日一日を大切にしていきましょう。」