校長室からの風(メッセージ)

18歳選挙権

18歳選挙権の成立に思う

~ 生徒会役員立候補立会い演説会の開催に当たって ~

 生徒会は多良木高校の全校生徒197人全員が会員です。生徒会は、クラスマッチや体育大会、文化祭など大きな行事を企画、運営することも仕事ですが、一方、挨拶運動や昨年度行われた「携帯・スマホの使い方のルール作り」、「いじめを防ぐ・なくす行動指標づくり」など日常生活に係る取り組みも重要だと思います。生徒の皆さん一人一人が工夫すれば、力を合わせれば、もっと充実した楽しい多良木高校が実現できると期待います。

 今回の生徒会役員の選挙に、東君、草場君、那須さんの3人が立候補してくれました。進んで役員になろうという3人の志に敬意を表します。

 さて、6月17日に国会で公職選挙法が改正され、選挙権年齢が現在の「20歳以上」から「18歳以上」に変わりました。選挙権、あるいは参政権と呼んでもよいのですが、これが拡大するのは1945年(昭和20年)に20歳以上の男女と決まって以来70年ぶりのことです。1年間の周知期間を経て施行となりますので、来年の7月以降に実施される選挙の投票日に18歳以上になっている場合は有権者となります。従って、今の3年生、そして2年生は(誕生日の早い遅いの影響はありますが)、来年度は有権者です。AKB総選挙ではなく、本物の総選挙、即ち衆議院議員選挙、または参議院議員選挙、県知事選挙、あるいは市町村長選挙、市町村議会議員選挙などをとおして社会にかかわることになるのです。

 高校3年生で十分な判断ができるのか、早すぎるのではないか、と心配する声も聞かれますが、世界では18歳以上が主流だそうです。皆さん一人一人が、身近な地域のことから国の政治問題まで幅広く社会に関心を持つきっかけになると私は期待しています。

 高等学校は、社会に出るための準備期間とも言われます。生徒会役員の選挙に真剣に参加することは、18歳選挙権を有意義に行使することにつながります。立候補者の主張を聴き、皆さん一人一人が、どんな学校であってほしいのか、どんな学校をこれからみんなで創るのかを考える場になることを願い、挨拶とします。

                                (生徒会役員投票風景)