校長室からの風(メッセージ)

保育園児が走り回る高校

保育園児が走り回る高校 ~ 保育園の遠足  

 先週火曜日の秋晴れの一日、本校のグラウンドを保育園児が嬉々として走り回る光景が見られました。本校と同じ多良木町にある光台寺保育園の園児さんたち40人が秋の遠足で来校されました。園児にとって、本校の一周300mの陸上グラウンドはまことに広く感じると思います。20人ずつ分かれ、半周の150mを全力で駆ける姿には思わず笑みがこぼれます。

 光台寺保育園と本校との関係は深いものがあります。春と秋の遠足での来校をはじめ、園外へのお散歩の途中によく本校を訪問してくれます。また、園児たちの工作の作品等を保育士さんたちが定期的に持参され、本校の玄関に飾り付けていただいています。来校者の方々が、「可愛い作品ですね。あれ、保育園児さんのですか?」と驚かれます。本校からも、福祉教養コースの生徒が保育実習で訪ね、また2年生の職場体験(インターンシップ)を園側に受け入れていただいています。このような相互の交流が日常的に行われているため、本校生も自然に園児たちを迎えて接しています。

 陸上グラウンドを走り回って空腹を覚えた園児たちは、直射日光を避けて第2体育館1階のピロティエリアで弁当を開きました。休み時間で出てきた多良木高校生は目を細め、笑顔で園児たちと触れ合っています。保育実習で光台寺保育園に行った生徒は、「お姉さんのことを覚えている?」と優しい表情で尋ねています。高校生にとって10歳以上も離れた幼児と接することは特別な時間となるでしょう。

 中高連携の重要性が説かれて久しくなりますが、多良木高校は、本の読み聞かせや学習支援で町内の小学校と密な交流を行うと共に、このように保育園とも触れ合う機会を大切にしています。

 多良木高校は学校をオープンにしています。保育園児が日常的に遊びに来る高等学校であることを誇りに思います。