校長室からの風(メッセージ)

多高生のちょっといい話

 この春休みに私が見聞きした多高生のちょっといい話を三つ披露します。

 一つ。サッカー部の皆さんが、春休み中も玄関や事務室・職員室前の廊下を掃除してくれました。春休み中も学校は多くのお客さんがありましたが、お蔭で、さっぱりした環境でお客さんを迎えることができました。

 二つ。野球部のマネージャーの皆さんが、先週の金曜日、雨の中、第二体育館正面の階段を掃除してくれました。あの階段は雨ざらしのため、黒いシミや緑の苔のようなものがたくさん張り付いていたのですが、雨の中、合羽を着て、ブラシを使い綺麗にしてくれました。

 三つ。先週のある日、学校の近くで、体調不良のため歩いては休み、歩いては休みの状態の高齢のご婦人がいらっしゃいました。そこを通りかかった新2年の女子生徒の人が「大丈夫ですか」と声を掛けしばらく介助に当たったそうです。やがて娘さんが車で迎えにこられ大事には至らなかったのですが、翌日、そのご婦人がお礼に来校されました。その女子生徒に私が話をしたところ、本人は特別のことをした意識がなく、自然体で女性に寄り添ったことを知りました。そこが爽やかで私自身もとても良い気持ちになりました。

 この三件の行為をおこなった皆さんに対し、心から拍手を送りたいと思います。以上の三つは私が見聞きしたもので、他に私が知らない、多高生のちょっといい話はたくさんあると思います。みなさんの行いをだれかが見ています。もし誰も見ていなくても、自分自身は見ています。多高プライド。皆さん、誰も見ていない時こそ、自分に恥じないふるまいをしていきましょう。