本日は熊本県城南家畜保健衛生所から2名の獣医師、谷口所長と山口参事に来校していただき、学習指導をして指導していただきました。
実はこれまで、肥育に関して血液検査(代謝プロファイルテスト)をとおしてウシの体調を見ていただくという連携を行っていました。本日は、その結果を説明していただくことと、繁殖(子どもを妊娠する、分娩する)に関する講義をしていただきました。
とても高いレベルの知識を持っているお二方。内容が難しすぎるかもしれないと心配しましたが、お二方とも県立農業大学校で指導されていた経験があるため、スライド、話す内容やスピードなど、準備万端といった感じで説明してくださったため、生徒達も理解できたように思います。
山口先生が肥育の結果をご指導くださった後、谷口先生から繁殖の内容でご指導いただきました。
一般的な内容から始まったのですが・・・。人工授精、体内・体外受精卵移植・・・。ここまではよく勉強する内容でしたが・・・。体細胞クローン?褐毛和種の?光重ETが13匹???え?え?え?この方、世界でも珍しい研究に取り組んでおられた方でした。十数年前、研究所にいたときの話とおっしゃっていました。内容は勿論、すごい探究心に感激しました。
次に実習です。実習では4頭の妊娠が確定していない繁殖牛から採血し、その成分によって妊娠鑑定を行うという実習でした。山口先生が4頭から手際よく採血(尾静脈より)され、キットにセットして薬品を加えてくださいました。
薬品の色を調べると、4頭中、3頭が妊娠していました。この技術が広まると、特別な器具や技術が無くても、妊娠の確認が容易に出来るそうです。
獣医師になる方法や奨学金についても教えてくださいました。
写真撮影をしたあと、最後は代表者が謝辞をして終えました。
畜産、ウシに関する知識や技術が高い獣医師の先生方の話は引きつけるものがありました。生徒だけでなく、私たち職員も先生方の話を聞けてとても勉強になりました。谷口先生は「今日の生徒さん達が地域に残り、農業を、畜産を盛り上げてくれるとうれしいですね」とおっしゃり、帰られました。南稜高校の先生は先生だけではありません。地域の方々がとても協力してくださります。本校の生徒達は沢山の先生に囲まれて学習が深められ、うらやましい限りです。その技術や知識の高さだけでなく、探究心の大切さや地域のために何かしたいという心がとても勉強になりました。谷口先生、山口先生、本当にありがとうございました。