学校生活 南稜NOW

牛の体型観察

 今日の実習では牛の「体型」を意識した観察を行いました。「牛なんてどれも同じでしょ!」と思っているみなさん、甘いですよ。生徒によっては顔を見ただけで牛の名前を言える生徒もいます。人間と同じように顔や体型には個体差があります。

 同じ黒毛和種(肉用牛)でも「子牛」「育成牛」「繁殖牛」「肥育牛」と飼育目的やそのステージが異なります。それぞれの目的や時期に応じた体型が求められます。今回は様々な牛を比較して学習を深めました。

 まずは、今週末のセリで出荷する予定の「みき」号の体重測定や観察を行いました。子牛に分類されます。ちなみに性別はメスです。

 子牛は「発育」「腹作り」が求められます。体重が重い=発育が良いではないので注意が必要です。発育が良い子牛とは無駄な脂肪がついておららず、骨格が大きい牛のことを言います。体重が重くても太ってたら評価が下がるのです。また、植物の茎や葉の部分である粗飼料を沢山食べられるだけの「胃」が発達しているかも求められます。胃が発達している牛は左側の腹(肋)がふくれるんですよ。

 今度は肥育牛の体型を観察しました。肥育牛というのは肉になるウシ。来年の1月に出荷され、肉になる予定です。だいぶん仕上がってきました。

 肥育牛に求められるのは「肉質」と「肉の量」。どちらも厳密には屠畜・解体後、肉にならないと詳しくは分かりません。「こっちのウシは腿が良い」「こっちのウシは肩の幅が広い」肉の量については体重や体型から、おおよそ推測ができそうです。それぞれのウシの良いところを観察し、違いを比較しました。

 「こっちのほうが大きい」では相手に伝わりません。相手に伝えるためには「数値化する」こと。専門の道具を使って体を計測しました。

同じ月齢(年齢)のウシを後ろから見たところです。正面に見えるのはウシの「腿」になります。比較すると大きさや形が違うんですね。

他にも親子の比較、兄弟の比較をして体型の違いを確認しました。

 

今回はウシの体型について学習を深めました。実はもっと奥が深い内容です。徐々にその知識や技術をみにつけていっています。良い体型のウシを見て「おっ!」と振り返る生徒はおそらく、本校の生徒でしょう。