動員学徒殉難の碑

  

 御船高校の正門を入ってすぐ左の所に、碑の高さ1.5m、横2mの黒御影石の碑台に縦60cm、横80cmのレリーフのブロンズ群像が建っています。


 太平洋戦争末期の昭和19年10月25日午前11時頃、動員先の長崎県大村海軍航空廠で作業中米B29爆撃機の空襲で一瞬のうちに若い生命を散らせた当時旧制御船中学校三年生10人と、この後福岡県九州飛行機製作所で病死した1人の霊を祀った殉難の碑です。


 ブロンズ群像は、彫刻家であり二期会同人の重野忠夫氏により戦闘帽にゲートルを巻いた当時のままの服装で再現され、一人一人の表情も顔写真から克明に写し取った力作で、裏面の碑文は当時の校長大塚只雄氏によって書かれたものです。


 学業半ばで非命に倒れた11人の御霊をいつか必ず母校に迎えようと誓ったかつての旧友たちの悲願が実現し、昭和40年10月25日の命日に建立されました。

 平和の尊さや戦争の悲惨さを今日の私たちに静かに語りかけているように思われます。