「チーム御船」、走る ~ 城南地区高校駅伝大会

    球磨郡特有の濃霧に出迎えられました。2月1日(土)の朝8時半、球磨郡あさぎり町の総合運動公園に私は到着しました。出場する生徒たちと引率の先生方は人吉市の旅館に宿泊し、私よりも早めに会場入りしていました。男子65回・女子26回の「熊本県高等学校城南地区新人駅伝競走大会」開催です。

 開会式は午前9時。そして女子の部が午前10時スタート。16校がエントリーしていましたが、当日参加したのは13校。5区間、16.8㎞を競います。御船高校の1区、唯一の1年生の砂地さんが勢いよく飛び出していきました。そして、2区の浦津さん(2年)、3区の村上さん(2年)、4区の森口さん(2年)と襷をつなぎ、アンカー5区の山内さん(2年)が懸命の走りでゴール。12位でしたが、レース後、付き添いの生徒たちも一緒になって明るい輪ができ、全員に笑顔が見られました。

 男子の部は午前11時30分スタート。20校24チームが参加。5区間で21.6㎞を競います。1区は一宮君(2年)が上位集団についてチームの流れを作りました。2区は最長の7㎞のエース区間で、山本君が力走、3区の唯一の1年生の村田君、4区の倉本君(2年)とつなぎ、アンカー5区の北島君は最後まで諦めない走りを見せ、ゴール直前で一人かわし16位でフィニッシュしました。男子は大会直前にアクシデントがあり、控えの選手が一人もいない5人ぎりぎりでの出場でしたが、全員がベストの走りでした。

 1、2年生を対象とした高校城南駅伝大会に、御船高校としては不安を抱え臨みました。本校には陸上部に長距離選手がいないため、男女とも陸上部以外の部活動から生徒を集めての混成チームとならざるを得ません。女子は、陸上短距離の生徒が1人、他はバスケットボールとバレーボールから協力を得ました。男子は、サッカー部、バスケットボール部、野球部の生徒達で組みました。従って、練習も十分にできず、チームワークの点でも未知数でした。

 しかし、レース本番では選手たちは全力を尽くし、女子の付き添いの生徒達もよく動き、選手を支えました。宿泊した人吉市の旅館での食事等のマナーも良かったようで、「生徒たちを見直しました」と引率の先生が言われました。

 クラス、学年、部活動の枠を超え「チーム御船」として参加した城南駅伝大会は実りあるものでした。本校生の持つ潜在力、そして生徒同士の結びつきを発揮しました。これからも「チーム御船」は走り続けます。