学校行事の様子

【授業風景】ナイロン66の合成

 本日、1年生で開講している科学と人間生活の授業で、「ナイロン66」の合成を行いました。

 現在、化学分野でプラスチックの重合反応について学んでいます。重合反応とはプラスチックの原料となる「モノマー」という分子を次々につなぎ合わせ、「ポリマー」という大きな分子にする反応です。今回はその中でも「縮合重合」を駆使し、「ナイロン66」という合成繊維の合成に挑戦しました!

 A液(アジピン酸ジクロリド入り)とB液(ヘキサメチレンジアミン入り)の2つの液の界面で重合反応が進行します。重合の結果生じたナイロン66をピンセットで取り上げ、試験管に巻き取っていきます。この反応は、重合する様子が視覚的に分かりやすいので、実験をしていてとても楽しいです!

 今年の1年生も非常に優秀で、どの班も長いナイロン66を作ることができていました!ナイロン66は世界初の合成繊維として有名で、「石炭と水と空気から作られ、鋼鉄よりも強く、クモの糸より細い」というキャッチフレーズとともに全世界に広がりました。現在でも、女性用ストッキングなどに使われています。

 今回の実験は「物質を合成する」という良い経験になったのではないでしょうか!「無から有をつくる」ことが化学の醍醐味ですので、今後も様々な化学反応を学び、豊かな物質観を養ってもらえれば嬉しいです!