令和5年度

令和5年度 熊本西高等学校 修了式「 講話 」

 皆さん、おはようございます。
 本日は3学期の終業の日であるとともに、令和5年度の1年間の締めくくりとなる修了の日でもあります。

 まず、高校1年生として、2年生として、自分自身の知識・技能、思考力・判断力・表現力等を、少しでも伸ばして、次の学年に進級できるように努力してきましたか。
 この1年間で、何ができるようになったか。何が、まだできていないのか。漫然と振り返るのではなく、具体的に振り返って、自分がどれだけ成長できたかを十分把握した上で、今後、次に自分がやるべきことを少しでも明確にして、進級への準備を整えてください。

 さて、今年も3月1日に卒業式を開催しました。皆さんの先輩達(218)名が、この学び舎、熊本西高校を巣立っていきました。
 今年の卒業生は、高校3年間のうち約2年間は、コロナ禍の影響を受け、それ以前には当たり前にできた教育活動が縮減されるなど変更を余儀なくされました。
 そのような状況においても、卒業した先輩たちは自分の目標を見失わず、いろいろなことを我慢しながら、目の前のやるべきことに一生懸命に取り組んだことと思います。
 その結果、進路実績についても、多くの卒業生が希望する大学等へ合格し、進路を実現しています。
 この先輩達の努力と結果が、皆さんにいくつかのことを示唆したことと思います。その一つとして、高い目標でも計画を立て、時間をかけて準備すれば達成することにつながっていくという「希望・勇気・意欲」などを与えてくれたことがあると思います。
 是非、先輩の姿から学ぶべきを学び、習うべきを習って、自分自身の今後に活かしてください。

 あと2週間ほどで、新入生が入学してきます。皆さんは、後輩たちに、高校生として「どんな道筋」を示してやることができますか。そして、西高の先輩として「どんな伝統のバトン」を渡してやることができるでしょうか。このようなことも考えながら春休みを過ごしてください。
 新年度・新学期から新2年生として、新3年生として、自分自身の今後のあり方・過ごし方を見据え、自覚と責任を持って西高生活をスタートできるようにしておいてください。

 さて、部活動については、先程紹介がありましたが、今月「全国高校選抜大会」が開催されます。各都道府県の代表校が、日本一を決める大会です。
 本校からは、「ウエイトリフティング部」、「なぎなた部」、「柔道部」が、熊本県の代表として出場しています。身近な西高生が全国の舞台で活躍していることを自分自身の諸活動において、よき励みとしてください。選手の健闘を、皆さんと共に祈りたいと思います。

 最後に、昨年の12月に、外部の方から連絡がありました内容を紹介します。
「私は、(熊本市)島崎に住んでいる療養中の者ですが、先週の木曜日の早朝、新幹線高架下の市営駐輪場に自転車を止めようとしておりましたが、バランスを崩し、自転車もろとも転んでしまいました。」
「自転車から転んで立ち上がれなくなっていたところ、自転車で登校中の西高の男子生徒さんが、すぐに気づき駆け寄って起こして助けてくださいました。」
「嫌がる素振りもなく、しっかりと助けてくださいました。寒くて薄暗い早朝、本当に有難いことでした。」
「お礼のしようもないのですが、貴校(西高)と生徒さん方への感謝の気持ちをお伝えしたく、お便りさせていた
だきました。」
 以上、いただいた内容の抜粋です。
本校の生徒が、困っている人に手助けをしたことを、とても感心するとともに、喜びと、そして、誇りを感じてやみません。
 このように、困っている人や周囲の人に寄り添い、手助けをすること、(手を差し伸べること、)また、他者を思いやる心を持つこと、さらに行動に移すことなど、大人の一歩手前にある高校生として、行動選択をできるようにしていきましょう。

 それでは、くれぐれも、心と体の健康と交通事故など事故防止に十分に留意しながら、春休みを過ごしてください。
 令和6年度の新学期4月8日に、高校3年生として、高校2年生として、志高くして「よしやるぞ」という気概を備えた皆さんと再開できることを期待して、終了式の「講話」といたします。

令和5年度 熊本西高等学校 卒業式「 校長式辞 」

 金峰山の峰々に春の息吹をほのかに感じる今日の佳き日に、御来賓として、熊本県議会議員「髙島和男(かずお)」様をはじめ、多くの皆様の御臨席を賜り、令和5年度熊本県立熊本西高等学校「卒業証書授与式」を挙行できますことは、卒業生はもとより、在校生・教職員一同にとりましても大きな喜びであり、深く御礼申し上げます。

 卒業生、218名の皆さん、卒業おめでとうございます。また、保護者の皆様、お子様の高等学校卒業、誠におめでとうございます。教職員一同、心からお祝い申し上げます。

 卒業生の皆さんは、校訓「清・明・和」のもと、日々の授業、西高の特色を生かした学校行事、部活動等に真摯に取り組み、自らを鍛え、仲間との絆を深め、この学び舎で3年間の精進を重ねて、晴れやかな卒業の日を迎えました。このことは皆さんの努力の賜物でありますが、昼夜を問わず温かく支えてくださった保護者の方々の深い愛情と御支援、さらに、これまで皆さんの成長に関わられた多くの方々のお陰であります。どうか、感謝の気持ちを忘れることなく、こらからの営みに励んでください。

 皆さんが、本校に入学して3年間、予測困難なことに直面しました。新型コロナウィルス感染症の感染拡大による教育活動の変化は、日常の学習活動に様々なことで大きな影響を及ぼしました。コロナ禍をはじめ、厳しい学習環境の中でも、皆さんは西高生として直向きに頑張り続けました。

 さて、皆さんがこれから進んでいく社会は、これまで人類が経験したことのないスピード感で変化しています。AIやビッグデータなどを活用した最新の情報通信技術(ICT)がさらに発展し、日常生活に深くかかわってくると予想されます。

 また、能登半島地震等の自然災害、ウクライナやガザ地区における戦争など、安心・安全な生活を損壊させる事態も生じています。

 そのような時代を切り拓いていく皆さんに、3つのことをお伝えします。

 第一が、「独立の気概を持て」ということです。人は自ら独立しようという気概を持つことが大切であると言われます。独立の気概がない者は、人に依存しがちになり、自分の足で一歩踏み出すことを躊躇することにもつながります。

 グローバル化とダイバーシティが進む社会において、課題を解決し、地域に貢献できる人材として、一人前の社会人となっていくには、まず、自分の力で独立していこうという気概を持つことが肝要です。

 第二が、「夢こそ力なり」ということです。夢は人の生業の原動力です。皆さんは、この三年間本校で夢を育み、夢に向かって励んできました。目標とする大学に合格することや、運動部、文化部で活躍すること、また、生徒会活動に力を注ぐことなど。

 これからさらに、新たな夢に向かって進んでいく皆さんに伝えたいことは、「あきらめない限り、夢は決して逃げていかない」ということです。夢を持ち続ける限り、チャンスは到来します。あきらめないで夢に向かい進み続けてください。

 第三が、「偉大なる平凡」ということです。ここぞという勝負の時に必要なのは、何か特別な取組みであったり、うまくお膳立てされたシステムであったりするのではなく、当たり前のことを当たり前に積み重ね実行することから身に付いた柔軟で強靭な底力です。

 「周りに責任転嫁したり、言い訳ばかりを探したりしていないか」と常に自分自身に問いかけながら、厳しい現実に直面しようとも前向きの姿勢を失わず、「偉大なる平凡」によって培われる底力で、前途を切り拓き、物事を成就させてください。

 皆さんが卒業後、それぞれの新天地において、自己実現を図る上で、以上三点を、いささかの参考にしていただきたいと思います。

 ここで、保護者の皆様に一言お祝いとお礼を申し上げます。本日はお子様が、めでたく卒業されましたことを心からお祝い申し上げます。この三年間、いろいろと御心労も多かったことと拝察いたします。それだけに今日という日を迎えられた皆様方のお喜びもひとしおであろうと存じます。

 お子様をお預かりして以来、私ども最善の努力をして教育実践に携わって参りましたが、まだまだ力が及ばない所もございました。これからはお子様自らが、それぞれの進路に応じ、前途を切り拓いてくれるものと信じております。

三年間、物心両面にわたり、多大な御高配を賜りましたことに対し、厚くお礼申し上げます。

 それでは、卒業生諸君、いよいよさらばです。青春の時を過ごした、母校となる熊本西高校での日々を、時折思い出しては懐かしんでください。

 皆さんの、これからの活躍を大いに期待するとともに、その前途に幸多かれと心から願い、式辞といたします。

 

 令和6年3月1日

      熊本県立熊本西高等学校 校長 平 江 公 一

 

令和5年度 大学入学共通テスト激励会「挨拶」

 今年の大学入学共通テストに、全国で約49万人の受験者がいます。本校からは、皆さん63人が受験します。皆さんの中には、この共通テストを受けて、自分の目標とする大学への進路実現に向けて挑む人。また、既に進路が内定していても高校3年間の学習成果を問う人がいます。いずれにしても、主体的な学び、思考力・判断力・表現力が問われる試験です。皆さんがこれまで育んできた学力を発揮するというこの機会は、今後の成長に向けて意義あるもの、そして価値あるものとなります。力の限りを尽くしてください。

 テストに際して、不安感が自分を取り巻いたとしても、今までやってきたことを信じて、落ち着いて受けましょう。テスト会場で、待ち時間や休憩時間などで、周囲の会話に左右されることは全くありません。平常心、「平常心で臨めば、きっとうまくいくよ。」と自分に自分で声をかけてください。

 終了したテスト科目のことは、振り返らない。テスト全科目が終わるまで振り返らないようにしましょう。共通テストは、思考力・判断力を問う問題が多く出題されています。これまでの模擬試験や演習問題でやってきたことを思い出しながら、例え、当てが外れたとしても、今まで蓄えてきた知識・思考力・判断力を総動員し、何とか解答を出していきましょう。時間配分に気をつけながら、最後の1分1秒まで無駄にせず、問題に取り組んでください。諦めずに粘っているうちに、ひらめいたりすることもあります。全力を尽くして最後まで諦めないでください。

 最後に、3年間、温かく見守ってくれた家族、励まし指導してくれた先生方、そして、共に切磋琢磨してきた仲間への感謝の気持ちをもってテストに臨んでください。以上で、激励を終わります。

令和5年度 熊本西高等学校 3学期始業式「 講話 」

 皆さん、あけましておめでとうございます。新しい年を迎え、今日で九日目となりましたが、皆さん、今年の抱負をしっかりと掲げて新年をスタートしていますか。例えば、

① 自分がなろうとする姿をイメージする。

② これまでの改善すべきことを明確にする。

③ 実現に向けて、具体的な行動を決める。

などが考えられます。まだ、準備ができていない人は、今年の抱負を、しっかりと掲げて、この一年の日々を過ごしてください。

 年明け元日に発生しました、「能登半島地震」につきましては、皆さん報道等で知っていることと思いますが、甚大な被害をもたらしています。多くの方々(百数十人)がお亡くなりになっております。そして、今なお、懸命な救出活動が続けられている状況です。お亡くなりになりました方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、救出・救援活動により、一日も早く被災された方々の生命と安全が確保されることをお祈りいたします。本校としましても、できる支援を検討したいと考えております。

 さて、今日から始まる3学期は、期間も短く、加えて、3年生の3学期の登校はとても少なくなります。2年生・1年生は2回の高校入試(入学者選抜考査)により、家庭学習の日が多くあります。そのような中で、まずは「3学期」を、令和5年度のまとめの最後の学期として自分の力を出し切ること。また、4月から始まる令和6年度に向けて、それぞれの学年に応じ、「準備すべきことを準備する」ということを、確実に進めていきましょう。

 1年生は、小学校や中学校の義務教育とは異なる、やりがいや厳しさを備えた高等学校の生活を実感し、努力した9か月であったと思います。まだ、高校生になりきれていない自分がいるならば、今こそ、義務教育を確実に脱皮して、高校生としての学びを本格的に軌道に乗せてください。

 2年生は、西高の中心的な立場として、常に学ぶ姿勢を持ち、確かな学力を定着させていきましょう。志望大学・学部など、将来に向けた学びを深める目標を明確にしてください。また、2年生は、生徒会活動や部活動等、それぞれの場面において力を発揮していますが、下級生や中学生が尊敬し、憧れる高校2年生であってほしいと思います。

 3年生は、「進路先が決定した人」や「自分の方向が決まりつつある人」は、進路先をこれから決めようとしている人への配慮をお願いします。そして、今後をしっかりと見据えて、残り少ない登校日を休むことなく充実させ、卒業に向けて、高校3年間の総仕上げを行い、4月からの新たなステージでの生活に備えましょう。そして、「進路先が決定していない人」、「これから大学入学共通テスト等にチャレンジする人」は、むやみに焦らず、自分の可能性を信じて、蓄えてきた力を、最後の最後まで発揮してください。最終学年として、有終の美を飾ってほしいと思います。

 次に、「自分で自分の限界を作るな」ということについて少し話をします。西高生の中には、自分で自分の限界を作ってしまう場面があるかなと感じる時があります。過去の経験や思い込みが、知らず知らずのうちに自分自身の能力を制限することになっているかもしれません。「私には無理かな」と思ったところで、「あと一歩」踏み出す。そのような挑戦を心掛けてみましょう。是非、皆さんには、授業、学校行事、部活動、大学入試や採用試験等、直面することに対して、安易に妥協せず、自分の能力を最大限発揮して、自己実現の第一歩としてほしいと思います。皆さんが、今年、いろんな経験の中で自分自身の能力を制限することなく、大いに発揮して、自己実現を図ってくれることを願っています。

 最後に、くれぐれも心と体の健康と交通事故など事故防止に十分に留意しながら3学期を過ごしてください。今年、令和6年(2024年)が、いよいよ始まりました。皆さんの一人一人が、自分の新たな抱負を掲げて、3学期を、元気よく、前向きな姿勢で、しっかりと充実させてくれることを期待して、始業式の「講話」とします。

令和5年度 熊本西高等学校 2学期終業式「 講話 」

 皆さん、改めまして、おはようございます。季節は巡り、長い厳しい暑さの夏から、束の間の秋を経て、今は底冷えのする冬を迎えています。早いもので、今日は、2学期の終業式を迎えました。

 まず、2学期を振り返りますと、8月24日に始業式を行い始まった2学期は、学期初めの8月末から9月は、酷暑の日が続く中で授業が始まり昨日まで行われました。主体的に深い学びができたことと思います。学校行事としては、10月の創立記念祭、11月のチャレンジウォーク、12月の修学旅行等、次から次へと実施されました。行事によっては、生徒会や各種委員会の皆さんが、企画・準備や行事開催に仲間と協力して力を注いでくれました。また、部活動については、2学期に新人大会をはじめ各種大会が開催されました。本校から各部の部員が大会に臨み善戦し、優秀な成績を収めてくれました。先程の表彰式からも分かりますが、学校行事や部活動等、2学期において、西高生の多くの活躍が見られました。

 さて、皆さん一人一人は、1年生として、2年生として、そして3年生として、自分自身で2学期を振り返っていかがだったですか。

 1年生、中学生という殻から抜け出して、真に名実ともに高校生となり、学校生活を充実させてきたことと思います。今後、責任ある行動をとり、西高生として、さらに励んでください。

 2年生、西高での学習活動を起動させていくエンジン的な存在として努力してきたことと思います。今後、学校の中核としての役割を担う中で、それぞれの自分自身の力を発揮してください。

 3年生、進路実現に向けて全力を尽くしてきた学期であったと思います。「進路先が決定した人」や「自分の方向が決まりつつある人」は、今後をしっかりと見据えて必要な準備を計画的に進めてください。まだ、「進路先が決定していない人」、これから、「大学入学共通テスト等にチャレンジする人」は、この冬休みを最大限に活用してください。目標達成に向けて、さらなる力を蓄えていきましょう。

 次に、「冬休みの過ごし方」についてです。2学期が終わり、いよいよ冬休みが始まります。冬休みを迎えるにあたり、至極当然のことですが、2つのことを参考にしてほしいと思います。1点目としては、「習慣化」についてです。「習慣が人をつくる」と言われます。自分のなかなか取り掛かりが難しい事、取り掛かりができても続けることが容易ではないことも、習慣化することにより、取組を継続することができて、成果を上げることに繋がります。自分がやるべきことを思うように進まない時に、上手に習慣化させることを試みてください。2点目は、「時間管理」についてです。「時間の使い方が人を成長させる」と言われます。冬休みの期間は、学期中の期間と比較すると、自由になる時間が多くあります。自分の時間を何かに流されるのではなく、意味のある時間、学びのある時間にしていきましょう。大切な自分の時間の主人公になるよう、上手にコントロールしてください。以上、「習慣化」と「時間管理」について、冬休みの生活を送る上で参加にしてください。

 最後に、くれぐれも、心と体の健康と交通事故はじめとする事故防止に十分に留意しながら冬休みを過ごしてください。今年、令和5年も、残すところ、あと十日余りとなりました。光陰矢の如しとはよく言ったものですね。皆さん一人一人、残りわずかとなった年末の日々において、令和5年(2023年)のよい締めくくりを行い、来年に向けて新たな抱負を掲げる準備をしてください。そして、新年(令和6年)を迎えて、1月9日の3学期始業式には、元気な姿で再会できることを期待して「講話」を終わります。

2学期始業式「 講話 」

 皆さん、おはようございます。長い夏休みが終わり、いよいよ今日から2学期が始まりました。皆さんが、心身共に元気に登校し、各ホームルームに入り、2学期を迎えていることを願います。まず、40日間の夏休みはいかがでしたか。1学期の終業式の折、3つのことを伝えました。1点目が、夏休みを、主体的・計画的に過ごしてください。このことが基本的ですよ、ということ。2点目は、学習面、各種活動面において、1学期の目標が達成できていない人は、夏休みの機会を活用して補っておきましょう、ということ。3点目が、「探究活動」や「奉仕活動」など、夏休みにしかできないことに、取り組んでください、ということでした。皆さん、実践できましたか。西高生の中には、夏休みに、北海道での全国高校総体(インターハイ)や鹿児島県での全国総文祭など、夏休みに開催された全国大会に、熊本県の代表として出場し、それまで練習や準備をして培った力を一生懸命に発揮して健闘した生徒がいました。また、夏休みの学習会で、仲間とともに学習する生徒、体育館、グラウンド、校舎内などで部活動に励む生徒など、学校では、毎日多くの生徒の姿を見ることができました。学習会や部活動も、取り組んでいることの成果がすぐに結果として表面化しないことがありますが、努力は裏切ることはありません。止まってしまうことなく継続して、じっくりと自分の力を蓄え、そして伸びてください。

 さて、今日から2学期です。2学期は最も長い学期です。学習面においては、授業の内容で理解ができているところと理解が不十分なところを積極的に自分自身で知ることが必要です。その上で、理解が不十分なところを復習など行い、確実に理解ができるようにしておいてください。特に3年生は、高校卒業後の進路目標の実現に向けて、既に1学期から着手していることと思いますが、それぞれ全力を発揮し、進路実現に向けて邁進してください。健康・体力面については、起床時間、活動時間、就寝時間を決めて生活のリズムを保ち、運動の頻度と強度を考えた体づくり・健康づくりをするようにしましょう。心の涵養面については、時間を上手に使い、読書をしたり、芸術に触れたりするようにして心に栄養を与えましょう。これから始まる2学期は日数も多く、学校行事も多いことから、とても実りのある学期になると思います。長い2学期は、様々なことに直面し、何事もなく順調に進むことばかりではないでしょう。苦しかったり、辛かったりする気持ちになることもあるでしょう。そうした課題を乗り越えてこそ味わえる達成感・充実感があります。学習面、健康・体力面、心の涵養面において、困難に直面した時、自分は何ができずに困っているかを、自分自身が把握し、受け止めましょう。そして、困難を乗り越えるためには、何が必要なのかを考えて、行動することが大切です。西高で共に学ぶ周りの人と、お互いに支え合って、お互いに励まし合って、お互いに高め合って、困難に直面した時は、一つ一つ乗り越えていきましょう。また、先生方に教わり導いてもらいながら、成長していく2学期にしていきましょう。

 最後に、くれぐれも心身の健康と交通事故等、事故防止に十分に注意して、これから始まる2学期を、皆さん一人一人が、元気に過ごし実り多い学期にしてください。皆さんの2学期における高校生活に、大いに期待して講話を終わります。

1学期終業式「 講話 」

 皆さん、改めまして、おはようございます。早いもので、1学期の終業式を迎えました。令和5年度も、1年間のおよそ3分の1を終えようとしています。

 まずは、「1学期を省みる」ことについてです。1学期の日数は、(67)日間を数えました。この (67)日間はどうだったですか。皆さん、1年生として、2年生として、そして3年生として、授業、授業以外の学習活動、学校行事・生徒会活動・ホームルーム活動などの特別活動、また、部活動等を、まず、自分自身で振り返ってみてください。1学期に取り組んだことが成果として現れたこと、あるいは、成果として現れずもう一歩だったこと、また、なかなか取組みが進まなかったことなどあるかと思います。1学期が終了するこの時点で、自分自身の取組みの現状をしっかりと認識することが大切です。1年生、高校入学して戸惑いもあったことと思いますが、高校生活を軌道に乗せながら、目標達成に向けて励んできましたか。2年生、西高の中堅学年として、3年生から学びながら、1年生に教えながら、自分の力を発揮して自己伸長を遂げてきましたか。3年生、最終学年として、高校生活の充実、さらに卒業後のことについて見通しを立てて、目標達成に全力を傾けてきましたか。一人でも多くの人が、自分自身がやるべきことをしっかりと打ち込んできた1学期だったという充実感を持って、今日の「終業式」を迎えていることを願います。

 次に、「夏休みの過ごし方」についてです。1学期が終わり、いよいよ40日間の夏休みが始まります。貴重な夏休みをどのように過ごすかは、学年によって課題は異なります。1点目としては、皆さん一人一人が、主体的に計画的に夏休みの生活を過ごしてください。まずは、このことが基本的なこととして必要です。2点目は、学習面、各種活動面において、1学期の目標が達成できていない人は、夏休みの機会を活用してしっかりと補っておきましょう。夏休みは年間の長期休業の中でも最も長い休みになります。この期間を、効果的に使うことは、夏休みを終えて2学期からの学習や各種活動で自分の実力をさらに大きく伸ばすことに繋がります。夏休みが終わるとき、皆さんの気持ちが「夏休みにやるべきことをやった。よし、次は2学期を頑張ろう!」という前向きな気持ちになるようにしてください。3点目が、学力面と体力面の向上、精神面(心)の涵養に向けて、勉学、部活動、生徒会活動に加えて「探究活動」や「奉仕活動」などで、夏休みにしかできないことに、皆さんの力とエネルギーを、しっかりと発揮してください。

 最後に、くれぐれも、「やってならぬことはならぬ」という自制心を確実に持って行動すること。そして、心と体の健康と交通事故など事故防止に十分に留意しながら夏休みを過ごしてください。皆さんの一人一人が、充実した今年の夏休みを送り、8月24日の2学期始業式には、さらに成長した元気な姿で再会できることを期待して「講話」とします。

防災避難訓練

 今回は、大地震発生という想定の「防災避難訓練」でした。目的は3点ありました。1点目は、安全な場所に素早く身を寄せる。2点目は、安全かつ敏速に協力しながら非難する。3点目は、避難場所や避難方法等の確認を徹底する。皆さん、しっかりした訓練ができましたか。6年前(平成28年4月)の熊本地震の被災以来、県下全域で、学校においても防災教育、防災活動等がさらに重視された取組みを進めています。

  東日本大震災が発生し、早10年以上の年月(平成23年3月)が経っています。東日本大震災の際の避難行動として着目されていることがあります。それは、「釜石の奇跡」と呼ばれていることです。震災により岩手県釜石市で約1300人の人が亡くなったり、行方不明となったりしました。甚大な被害を受けた地域の中で、釜石市の「鵜住居(うのすまい)小学校」と「釜石東中学校」にいた児童・生徒約570人は、一人残らず全員無事に非難することができました。このことが「釜石の奇跡」と呼ばれています。では、なぜ全員無事に非難することができたかというと、単に運が良かったということではなく、日頃から行っていた防災教育と訓練を、災害発生時にしっかりと実践した結果が、全員無事の避難に結びついていると言われています。

  この教訓から、私たちは、防災のための備えの重要性を学ぶことが大切です。災害の発生していない平時において、防災計画を立てて、訓練をしてことが極めて重要であり、そのことが、ひいては、一人一人の生命を守ることに繋がるということです。訓練ということで、自分は真剣な姿勢が足りていなかったと思う人は、今一度省みて、

① 災害は、いつ発生するか予測は難しいということ。

② 予測困難な災害に備えておくことが必要であること。

防災の知識としておいてください。以上を伝え、本日の講評とします。

北九州予備校と連携した特別講座「校長挨拶」

 皆さん、こんにちは。まずは、日頃から北九州予備校様、同窓会(西峰会)、PTA(育成会)の皆様には、本校の教育活動に御理解と御協力をいただいておりますことに御礼申し上げます。

 本校の生徒の約9割が、高校卒業後、大学等への進学を希望しております。そのような中で、高校卒業後の進路実現に向けて、「北九州予備校熊本校」様に地域貢献の一環として、講座の無償提供や西高生をハイスクール生と同様の自習室の無償使用など、多くの御支援をいただいております。また、その実現のために、同窓会「西峰会」、PTA「育西会」からも御支援をいただいております。このように、関係の皆様の温かい多くの御支援により、熊本西高校の生徒が特別講座に参加できております。心より感謝申し上げます。

  さて、生徒の皆さん、お伝えしたように、多くの方々に支えていただき、約半年間の「特別講座が」実施の運びになります。ついては、皆さん一人一人が、しっかりと感謝の気持ちを持つとともに、それぞれの進路目標に向かって、この特別講座や自習室を有効に活用してください。そして、ぜひ、志望校に合格することで、この御恩に答えていただきたいと思います。

 終わりに、関係の皆様に、改めて御礼を申し上げますとともに、生徒達全員(41人)が、希望の進路を実現しますよう祈念しまして、御挨拶とさせていただきます。本年度もよろしくお願いします。

生徒会役員認証式「学校長激励の言葉」

 こんにちは。今回の生徒会役員改選が行われ、新生徒会が発足することを、皆さんとともに喜びたいと思います。まずは、坂田前会長を中心とした旧生徒会役員の皆さんが、これまで一生懸命、活動してもらいましたことに対しまして、労いと感謝を伝えたいと思います。大変お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。さて、新しい本校生徒会の認証式に当たり、3つのことをお願いします。

 1点目は、新生徒会役員に就任する人たちに対してです。よくぞ、立候補してくれました。君たちの積極的姿勢を嬉しく思います。それぞれ立候補しようと決断し、考え抱いた所信を表明したことと思います。大切なことの一つとして、生徒会役員となった後、表明した考えや想いが、その人の日頃の活動と一致しているかどうかということが問われます。その意味において、表明したことを日頃から実現していくことが大切であるということを意識しながら、しっかりと活動に励んでください。

 2点目は、生徒全員に対してです。投票が終わり、選挙結果が出て、新しい生徒会役員が決定しました。自分が投票した人、自分が投票しなかった人に関わらず、選挙の結果は尊重しなければなりません。自分が指示・投票した、指示・投票しなかったに関わらず、全校生徒で選んだ人たち(役員)を、みんなで「認め合い」そして「支え合う」ことが重要です。このことを認識しておいてください。

 3点目は、役員以外の人たちに対してです。生徒会は全校生徒で組織するものです。言うまでもなく、生徒会の役員の人たちだけで組織するものではありません。生徒会役員の人たちは、いろいろなことを執り行う、いわゆる組織の執行部ということになります。したがって、生徒会は、全校生徒で組織するものであるということを認識して、助け合い、励まし合い、志高く、躍進する西高生徒会にしてください。

 以上、「生徒会役員認証式」にあたり、激励の言葉といたします。