絵馬奉納 ~ 美術部の地域貢献活動

 小春日和の陽射しのもと、12月26日(月)、西高美術部が制作した大型絵馬が高橋稲荷神社に奉納され、社殿入口の正門に飾り付けられました。新年の干支は癸卯(みずのとう)であり、朝日の曙光を背景に兎の親子や縁起ものの松を描いた作品です。縦90㎝、横180㎝の木板上、色彩豊かな画面に仕上がっています。高橋稲荷神社に初詣に訪れる方を温かく迎える絵馬となりそうです。

 高橋稲荷神社(西区上代)は西高と同じ城山校区にあり、2002年(平成14年)から美術部が毎年の干支にちなんだ絵馬を制作し、奉納を続けており、今回で22枚目となります。美術部の恒例行事となっており、今年も部員の西田さん(2年)が全体のデザインを考え、部長の中山さん(2年)を中心に8人の部員で協力しおよそ2週間で制作しました。今回の奉納では、高橋稲荷神社の竹内宮司夫妻に出迎えていただきました。「高校生の手作りの絵馬を飾って、正月を迎えられることは誠に有難いことです。西高生の皆さんにはいろいろとお世話になっており、助かっています。」と感謝の言葉をいただきました。

 高橋稲荷神社の正月の巫女のアルバイトを西高の女子生徒が務めます。また、日ごろから広い境内の清掃活動には野球部はじめボランティアの生徒が訪れています。地域の公共の場である神社の美化に西高生が自主的に努めていることを誇りに思います。そして、美術部はその特技を生かしての美術部らしい地域貢献を長年行っていることを頼もしく思います。

 美術部員は放課後や休日には美術室に集い、いつも和やかな雰囲気で活動を楽しんでいます。奉納絵馬の共同制作の時は特ににぎやかな様子で、ほほえましく感じます。しかし、一人ひとりは創作に真剣に向き合っており、公募展では目覚ましい成果を示しています。「くまもと描く力2022」展では坂本君(1年)が大賞。第47回熊本県高等学校美術展では山口さん(1年)が優秀賞で九州総合文化祭(佐賀)出場、そして魚山さん(2年)は最優秀賞に輝き、来夏の全国高校総合文化祭鹿児島大会への出場を決めています。

 今年も年の瀬を迎えました。先週は寒波襲来でした。コロナウイルス感染の波も引きません。このような中でも、美術部だけでなく多くの部活動の生徒が登校し、練習に励んでいます。若さというものも有限です。いま、この高校生の時に、本当に好きなことに打ち込むことが大切です。そのことがこれからの人生を支えることになると思います。応援しています。

「校長室からの風」