校長室からの風

西高周辺ぶらり散策(その1) ~ 城山校区から高橋校区

 西高が位置する熊本市西区城山大塘(じょうざんおおども)は小学校単位で言えば城山校区に当たります。その城山校区自治協議会が5月12日(水)に城山コミュニティセンターで開かれ、私も出席しました。第1~11町内の自治会長さんはじめ社会福祉協議会、老人会、青少年健全育成、民政児童委員、消防団等の地域の各団体、西区まちづくり担当、保健子ども課の行政、そして城山小学校、三和中学校、西高と学校も集いました。

 各団体の紹介や活動報告がなされましたが、西高への親近感、期待感を口に出される方が幾人もいらっしゃいました。「地域の行事に高校生が来てくれると本当に助かる!」、「わしの息子も西高を出たばい」等。あらためて、西高が地域の皆さんに支えられていることを実感しました。

 西高には県内広く80余校の中学校から生徒たちが通学しています。しかし、学校の所在地であるこの城山校区、そして広げても西区こそが学校の拠り所(コミュニティ)になると思います。この1年あまりはコロナ禍で機会は減りましたが、ボランティア活動、就業体験(インターンシップ)、探究活動と地域に出かけ、関わる西高生は少なくありません。

 城山校区のシンボルは、高橋稲荷神社です。日本五大稲荷の一つに数えられ、商売の神様として知られています。社の起源は室町期にさかのぼりますが、現在地に建立されたのは江戸時代前期です。背後の城山(標高47m)は中世には山城だったと伝えられ、校区名の由来の山です。傾斜地で高低差のある境内の清掃ボランティアに西高生がよく参加します。また、参拝用の階段沿いに、西高美術部が制作寄贈したパネル版の絵が並びます。その年の干支をテーマとしたものです。また、同社の北、坪井川を渡る高橋稲荷大橋は朱色で目立つものですが、現在、この橋から下流にかけて両岸を結び鯉のぼりが泳いでおり、初夏の風物詩です。この鯉のぼり設営にも西高生がボランティアで関わっています。

 高橋稲荷大橋の両岸周辺は、高橋校区となります。城山校区に隣接し、面積は小さいのですが、歴史ある地域です。江戸時代、高橋は熊本城下の舟運物資の集散地で、坪井川の港町として栄えました。城下町(熊本)、菊池川河口の高瀬(玉名)、緑川河口の川尻、球磨川河口の八代と並び「肥後の五か町」の一つと認められていたのです。城山校区にありながら、「高橋」稲荷神社と呼ばれるのは、かつての高橋(町)の地名の威光だと言われます。

 城山校区から高橋校区まで話が広がりましたので、今日はこの辺で風をとめたいと思います。西高の周辺は、近代に入り新しく造成された地域という誤解があります。そんなことはありません。地域を歩くと、地層のように重なった歴史や文化を呼び起こすことができる気がします。