校長室からの風

西高からの新しい風

 「校長室からの風」も3校目となりました。

 新しい赴任地は熊本県立熊本西高校です。熊本市西郊の田園地帯にあり、北に金峰山山系が連なり、西南の有明海からの風が吹き抜ける、爽やかな環境です。海からの強い風にはとうていかないませんが、校長室から私の思いがひとすじの風になり、校舎内をめぐり、校外へ流れ出て、地域社会へと伝わって欲しいと願っています。これから、日々、私からのメッセージを風に乗せていきます。

 私自身、50歳代後半となり、年々、進取の精神が弱くなっていることを感じていました。しかし、この度、熊本西高に赴任し、また新たな多くの出会いがあり、新鮮で、高揚感を覚える毎日です。これも人事異動の効用だと思います。

 「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」という「方丈記」の有名な冒頭の文があります。川の流れは学校のあり方にもあてはまると思います。3月に卒業生や転退任の職員が学校を離れました。しかし、私を含め新転任者が4月1日に着任し、8日には243人の新入生が入学してきました。そして9日に全校生830人が一堂に会しました。生徒や職員は変わります。しかし、熊本西高という学校は変わらず存在し、学習や部活動の成果を発信し続けることになるのです。流れる水には勢いがあります。生徒や職員という中身が変化することで、新たなエネルギーが生まれ、学校は前進できるのです。

 4月8日(木)の午前、体育館で開かれた新転任式において、ヴィレッジ・ピープルの楽曲で知られる「Go  West」をBGMに私たち14人の赴任者は壇上にあがりました。そして、2年生、3年生と対面し、あらためて西高の一員になったことを実感できました。午後2時からの第47回入学式において、入学生243人を迎えました。代表者宣誓で、総代の西村さん(2組)は「勉学をはじめ学校生活全般がんばりたい」と決意を述べてくれました。宣誓書を校長の私に渡すときの西村さんの瞳の輝きが印象的でした。 入学生の皆さん、今の初々しさが高校生活の原点です。一日一日を大切にしていきましょう。

 大いなる希望を胸に入学してきた新入生のみなさんが「西高に入学して良かった」と思い、我が子を本校に託された保護者の方々が「西高に入学させて良かった」と思ってくださるよう、私たち教職員は使命感をもって教育に当たります。

「生徒を大きく伸ばす西高」に期待してください。

             第47回熊本西高校入学式の光景