校長室からの風

「夕日が美しい学校」 ~ 生徒会からの「西高魅力化プロジェクト」案

 11月16日(火)、今年度2回目の学校運営協議会を開催しました。地元の三和中学校長、地域の自治会長、西区区長、保護者会代表、同窓会代表等8人の委員さんを招いて、今後の学校運営のあり方を検討して頂くものです。今回はこの場に会長の濱﨑さんはじめ生徒会役員8人が参加し、生徒会が考える「西高 魅力発信プロジェクト」案を提言してもらいました。

 西高生がもっと積極的に小、中学校へ出かけて連携、交流を図るという提言がありました。体育コースの生徒が小学校の体育の授業のお手伝いをする、サイエンス情報科の生徒が小学校のプログラミング学習のお手伝いをする等です。また、いざ大規模な自然災害が起きたときに備え、防災活動を地元の小中学校と共同で実施する案も出されました。とても現実的な良案だと思います。

 また、西高にもっと地域住民の方が足を運んでもらえるよう、従来の創立記念祭(文化祭)とは別に「西高フェスタ」(仮称)を学校で開催し、地域の商工業者の皆さんに特産品販売を行ってもらうのはどうかという案も出ました。この他、移動販売車(スタンドカー)に学校に定期的に来てもらうことは販売の促進と西高生の買い物の楽しみが増える効果があるとのユニークな意見も出されました。高校生の視点からの面白い発想です。

 学校運営協議会委員の皆さんも、共感的に受けとめてくださいました。三和中の校長先生からは「中学校と高校の生徒会の共同活動はすぐにでもできる」と支持していただきました。また、西区区長さんからは、西区主催のイベントへの西高生の参加を歓迎する旨のご発言がありました。

 そして、同窓会代表の委員さんから、「あなた達にとって、西高の魅力は何ですか?」と生徒会へ質問がありました。

 「熊本市にありながら、周囲の自然が豊か」、「学校の敷地が広い」、「学習のICT化が進んでいる」、「生徒と先生の距離が近い」などの意見が出る中、「西高から見る夕日が美しい」と回答した生徒が3人いました。西高の西側には田畑が広がり、高い建物はありません。白川、坪井川の河口に連なり、その先は有明海です。鮮やかな朱色に輝く夕日が校舎、グラウンドから見えます。あの情景はきっと西高生の胸に刻まれるものでしょう。

 西高は公共交通機関には恵まれていません。JRの熊本駅、西熊本駅から約5㎞の距離があります。しかし、多少遠くても通うだけの魅力ある高校でありたいと思います。そして、そのような魅力ある西高を創っていく主役は生徒の皆さんです。これからもより魅力的な学校を目指し、生徒及び保護者の皆さん、地域住民の方々、教職員とで対話を重ねていきたいと思います。

                                     「校長室からの風」