校長室からの風

2学期の終業式を迎えて

 12月20日(月)、西高は2学期の終業式を迎えました。終業式に先立って、多くの生徒の皆さんを表彰できたことは私の喜びです。今回特筆すべきことは、美術と書道の両部門で来年夏の全国高等学校総合文化祭東京大会出場を決めたことです。美術科や芸術コースがない高校にとって、これは快挙と言えます。西高は体育系部活動が強いことで有名ですが、文化部の水準が高いことについて、もっと誇って良いと思います。

 さて、新型コロナ感染拡大の中で始まった2学期でしたが、10月から安定した状況となり、創立記念祭、チャレンジウォーク(強歩会)、クラスマッチ、体育コース1年の修学旅行など多くの学校行事を実施することができました。12月17日(金)、3年生の最後のクラスマッチが行われました。あいにくの天候のため、グラウンドでのソフトボールが実施出来ず、男女とも体育館でのソフトバレーボールとなりましたが、応援や歓声の声が響き、残り少なくなった高校生活を惜しむ3年生の気持ちが表れたクラスマッチでした。

 また、10月からはボランティア活動も再開され、多くの西高生が積極的に参加してくれました。併せて、部活動単位での地域貢献活動も行われました。地元の小学校の子ども達とのベースボール交流は野球部の伝統となっています。吹奏楽部は、医療従事者の方達にエールを送るチャリティコンサートに出演しました。その他、新しい動きが見られました。eスポーツ部です。eスポーツ部員が、介護老人保健施設を訪問し、ゲームを通しての交流、支援活動を行いました。エンターテインメントと見られているeスポーツですが、介護分野の認知症予防の活用が始まっており、本校のeスポーツ部の出番がこれから増えそうです。

 高校生の元気、行動力を社会は必要としています。特別な活動ではなくても、登下校中の西高生の爽やかな挨拶で、地域の皆さんは明るい気持ちになると言われます。西高は、地域の皆さんから応援され、信頼される、コミュニティ・スクールでありたいと願っています。

 明日から冬季休業です。冬休みは年が変わる節目の時期で、来し方行く末、即ち過去と未来を強く意識する時期です。受験を控えている3年生の皆さん、今こそ、ここで全力を尽くす時です。すでに進路が決まっている3年生の皆さんは、将来の自分のための勉強を続けてください。1,2年生の皆さんは、自らの進路を考える良い機会です。将来やってみたいことを「夢」と設定します。人は、近い未来の自分が想像できると頑張ることができます。時間は連続しています。未来は、現在の中にすでにあるのです。

 来年こそは、世界のコロナパンデミックが終熄することを皆さんと共に祈念したいと思います。皆さん、良いお年をお迎えください。

「校長室からの風」

        表彰式(西高のスタジオ)