校長ブログ

2023年12月の記事一覧

23/12/20(38)Over Load

 12月10日(日)~13日(水)は2年生の修学旅行でした。東京は日本の中心地、素晴らしい経験になったかと思います。

 平成21年(2009年)4月1日、東京での仕事が始まりました。知らない街での、初めての仕事。その時42歳、前の晩は「朝が来ないでくれ」と願いながら布団に入り(緊張のあまりほとんど寝ていません)、吐き気を我慢しながら出勤しました。誰もいないオフィス。それでも時間がたつにつれ、一人、また一人と出勤し、始業時間には人であふれていました。紹介があるものと思いきや、普通に仕事が始まりました。私が配属された課は、30人くらいの規模だったかと記憶していますが、私のグループは3人でした。特に指示があるわけでもなく、何もすることがないまま、時間がゆっくり、ゆっくりと過ぎていきました。午後7時までの歓迎会まで、ただ椅子に座っているだけでした。こんなに何もしない4月1日は初めてでした。ちなみに、歓迎会は会議室で、料理は宅配ピザでした。4月1日は月曜日、長い一週間、いや一年の始まりとなりました。翌日からは一転して仕事の連続。32歳の上司からは「こんなこともできないんですか」「馬鹿ですか」…怒声が続く毎日。電話対応がへたくそで「松下さんは途中から説明の内容が変わっていく」と言われて受話器をとられ、メールの文章の意味が分からないと何回も書き直され、へたれていきました。5月からは、午後7時~午後11時過ぎまで法律の勉強会が始まり、それが7月いっぱい続きました。東京に行く前は「盆休みまでは帰らない」と決めていましたが、熊本への思いが日に日に強くなっていきました。そんな6月のある日、私をかわいがってくれた祖母が亡くなったとの連絡があり、熊本に帰ることになりました。久しぶりに家族や友人と会い、心が休まりました。東京に帰ったあとは、私と同じように各道府県から来ていた40名ほどの職員と励まし合いながら、仕事を続けることができました。

 修学旅行の季節が近づくと、東京の話が出てきます。その時に思い出すのが、4月1日の自分のことと、久しぶりに熊本に帰る飛行機の中で偶然聞いた曲。その曲は中島美嘉さんの「Over Load」。タイトルの意味も歌詞もその時の自分にぴったりで、私を支えてくれた曲となりました。