校長ブログ

2024/04/17 (56) 足の痛み

 先週4月8日、左足の甲〜足首〜土踏まずにかけて激痛が走りました。年に数回は発症するのですが、今回の痛みはいつもよりもひどかったような気がしました。8日は始業式、入学式。テーピングをし、鎮痛剤を飲んで式に臨みました。幸い2・3年生や新入生に大きな迷惑をかけることはなかったようで一安心。翌日も杖をつきながら勤務しました。痛みが出るたびに、学校(本校だけでなく、一般的な学校)の施設が人に優しくないことを痛感します。校内に入るためには、一部スロープはあるものの、基本的には段差を越えなければなりません。どこに行くにも段差や階段だらけ。本校は手すりなどが割と多く付けられていますが、車椅子や松葉づえをついての移動はかなり難しいと思います。普段気にならないちょっとした段差も、体に痛みがあると、高い壁のように感じられます。そんな時に生徒から「大丈夫ですか」「早くよくなってください」「危ないから気を付けてください」と声をかけられました。その言葉だけで痛みが和らぎました。

 コロナ禍の中、一人一台端末が進み、オンライン会議や在宅での仕事が当たり前のように行われています。2年前、本当ならばつくば市に行って受ける研修を、学校でオンラインによって受講しました。移動時間を考えるとずいぶん助かりました。その一方で、私はある障がい者の方の次の言葉にはっとさせられました。「障がい者があれだけテレワークやオンライン授業を熱望したのに、あれだけ声をあげたのに、ちっとも耳を傾けてもらえなかった。ところがいざ「自分」たちが同じような困難に直面したらこれだけスピーディーに、これだけダイナミックに世の中変わっていくんだなって、やっぱり悔しいですよ。」

 いろんな出来事が自分事になってはじめて人は考え、行動します。しかし、困りごとがある人の立場にたって、その思いを自分事とし、他者のために行動することによって、少しずつでしょうが、環境がよい方向に変わっていくと思います。学校の施設を一気に改修することは難しいです。しかし、学校の中で困っている人を見かけたら、自分事としてそっと寄り添い、優しく、当たり前のように支える雰囲気をつくっていきたいと思います。

▲ちょっとした段差もつらい

▲家庭科室前の階段の手すり

▲事務室前のスロープ

▲正面玄関のスロープ