鹿農日記

【理科】生物の研究授業を行いました

本校はただ今公開授業週間中です。その中で生物の研究授業を行いました。テーマは「スギナの胞子の観察」です。
これがスギナです。

スギナの胞子茎(ツクシ)から胞子を取り出し、観察、スケッチします。胞子はこんな形をしています。

なんとなくユーモラスな形でみんな楽しんでスケッチしました。



胞子に息を吹きかけると胞子についているひも(弾糸)が変化します。
息を吹きかける前はこんな感じです。

紙で作った筒を使い検鏡しながらそっと息を吹きかけます。


「おおっ。動いた!丸まった!」

「吹きかけた息の何に反応して弾糸が動くのだろう」グループで話し合い、原因となりそうな要素を考えます。

「温度」「湿度」「振動」「二酸化炭素」「匂い」など、いろいろな可能性が挙げられました。

用意されたいろいろな道具を使ってそれぞれの班で実験を計画し、弾糸の秘密を探ります。

プレパラートを氷で冷やしてみたり

お湯で温めてみたり。

こちらの班も温めてみていますが、ビーカーにラップを被せ、湿度が上がらないよう工夫しています。

スライドガラスをお湯で温め、または冷水で冷やしてからプレパラートを作り、観察する班もありました。

同じ温度の影響を調べるだけでも、いろいろなやり方、工夫が見られました。
二酸化炭素の影響も調べました。二酸化炭素を一旦ビニール袋に入れ、プレパラートに優しくかけています。胞子が飛ばさないため、また物理的な刺激を与えないための工夫です。

水を垂らしてみた生徒もいます。

プレパラートを直接たたいて振動を与えてみた班、プレパラートの近くで手をたたいてみた班もありました。
検証した結果をまとめていきました。

温度を上げても下げても反応なし。二酸化炭素にも反応なし。振動にも反応なし。でも、湿度が上がったときだけは、弾糸がくるりと丸まりました。どうやら、弾糸は吹きかけた息の湿度に反応しているようです。隠された真実を一つ明らかにした瞬間です!
理科の実験は先生の指示通りに行い、教科書で学習してことを検証することが多いのですが、今回は自由に実験計画を立て、教科書に載っていない生物の秘密を探りました。いろいろな工夫や私達も思いつかないような発想が見られ、とても楽しい時間でした。