校長室だより

校長室だより

1年間を振り返って

1年間を振り返って                                                                        校長 藤田泰資

 卒業された18人の皆さん、ご卒業おめでとうございます。今年度は、プールでの学習や体育館での運動会など初めての取組も多く、たくさんの思い出ができたことと思います。これらからの皆さんの人生が幸多からんことを心からお祈りしています。

 さて、1年間のお子様の学びはいかがだったでしょうか。今年度から、新たに「国語」「算数」(数学)や屋内温水プールでの授業を開始しました。その取組は緒に就いたばかりですが、児童生徒は、コミュニケーション力、外部からのいろいろな働き掛けを認知する力、外部に自ら働きかける力、長さや重さ・方向などの概念に関する理解、体力や心肺機能の維持向上等、たくさんのことを学んだことと思います。

 今年度は、外部の方からのご支援をたくさんいただいた年でもありました。特に、言語聴覚士の本村先生には毎週来校していただき、そのおかげで安全安心な給食指導を行うことができました。教員だけでなくチーム学校として、言語聴覚士、理学療法士、看護師などの専門家の力をお借りする重要性を改めて感じたところです。

 保護者の皆様には、4月の開校記念式典や8月の全肢P大会におきましては、その運営をご支援いただき誠にありがとうございました。皆様の心のこもったおもてなしにより、参加された方々は大変満足してお帰りいただきました。

 来年度は、育成すべき資質能力という観点から、校訓「かがやく笑顔、学ぶ感動、つながる喜び、明日への生きがい」をいっそう意識し、その実現に向かって努力する1年にしたいと考えています。また、10月には、九州地区肢体不自由教育研究大会が熊本市で3日間にわたって開催され、最終日には本校で授業参観を行います。九州すべての肢体不自由特別支援学校から先生方やPTA会長さん方、約300名が来校されるものと思われます。学校も精一杯の努力をして参りますので、保護者の皆様のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 最後に、卒業生並びにその保護者の皆様におかれましては、今後もますますお元気でご活躍いただくとともに、本校の発展を見守っていてください。そして、どうぞいつでも遊びにおいでください。ご来校を心からお待ちしております。

2学期の終わりに

2学期の終わりに

                                  
                     校長 藤田泰資
二学期は、修学旅行をはじめ、たくさんの校外学習を実施しました。

 修学旅行では、添乗員さんをはじめ、JRや航空会社の方、見学先の方、ホテルやレストランの方など、たくさんの方々に温かくかかわっていただきました。そのおかげもあり、安全で楽しい修学旅行となり、大変ありがたく思ったところです。

 本校小学部は、はす向かいの城西小学校との交流を始めました。ゼロからのスタートでしたので心配もありましたが、笑顔での関わりがたくさん見られました。先方の学習発表のリハーサルを見学に出かけた際、サプライズとして本校の子どもたちが来ることを知らせると、喜びの声が上がったそうです。本校の子どもたちに会うことを楽しみにしてくれており、心から嬉しく思います。熊本支援学校時代に交流した出水南小学校のように、息長く心通いあう交流にしていきたいと思います。

 その他にも、学校周辺の商店や公園をはじめ、御船町恐竜博物館、城彩苑、フードパル、くまもと森都心プラザ、居住地校交流、職場見学など、全校で40回以上の校外学習を実施しました。社会に出かけることで、児童生徒の経験の拡大はもちろんですが、社会の人々の理解も進みます。今後も、健康や安全に十分配慮するとともに、保護者の皆様のご協力をいただきながら可能な限り実施していきたいと考えています。

 校歌の3番に「千原の人とつながって」という歌詞があります。児童生徒の自立に向けて、本校が所在する千原台の人々だけでなく、千の原、すなわちもっと広い範囲の人々ともつながっていきたいと考えています。皆様にとりまして、来る平成28年がすばらしい年になることをお祈りしております。良いお年をお迎えください。


2学期の始まりに当たって

2学期の始まりに当たって

                                 校長 藤田泰資

 長い夏休みが終わりました。一学期の終業式で、「元気で過ごすこと」と「楽しい思い出を作ること」をお願いしました。児童生徒全員が大きな病気や事故もなく過ごすことができ、とてもうれしく思っています。

 8月25日には、台風15号が荒尾市付近に上陸しました。とても強い台風でしたので新校舎への被害が心配されましたが、大きな被害はなく、最新の技術で作られた木造校舎に、新たな誇りを感じました。皆さんのご家庭ではいかがでしたでしょうか。被害にあわれた方には心からお見舞いを申し上げます。

 さて、本校にとりまして、夏休み中の最大のイベントは、全肢P連熊本大会でした。全国から約500人の参加があり、山田PTA会長様をはじめ16人の保護者の皆様のご協力のおかげで、無事大会を終了することができました。改めて心からの感謝を申し上げます。

 「医療」の分科会において、くまもと江津湖療育医療センターの興梠先生が本県の「ほほえみスクールライフ支援事業」(医療的ケアの実施に係る事業)についての説明をされました。その中で、「私なりに心掛けてきたこと」として「関係者すべてが安心できること」をあげられました。看護師は安心してケアができること、保護者は安心して看護師にケアをお願いできること、子どもは安心してケアを受けられること、教師は安心して教育に取り組めることと理解しました。

この状況を作り出すためには、教師や看護師が通常の児童生徒の様子を理解するまでは保護者に付き添っていただく必要があり、時間がかかります。保護者の皆様にはご苦労をおかけしますが、この時間があるからこそ、これまで無事故でケアが行われてきたことを改めて感じました。分科会では他都道府県の参加者から、この事業による児童生徒の安全性や事業自体の安定性が高く評価されました。熊本県でこのような事業が行われていることを大変誇らしく思いますし、興梠先生をはじめこれまでこの事業を支えてくださった保護者の皆様に感謝を申し上げたいと思います。

 さあ、二学期です。一人一人が元気で過ごすとともに、しっかり成長する学期にしていきましょう。