令和7年度 卒業証書授与式 式辞
やわらかな春の日差しが不知火の海をキラキラと照らし、校庭の木々も新しい命の息吹を感じさせる季節となりました。 本日、ここに保護者の皆様、ならびにご来賓の皆様のご臨席を賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。
皆様の温かい支えに包まれて、本日、令和7年度 熊本県立芦北支援学校、小学部ならびに高等部の合同卒業証書授与式を挙行できますことは、私たち職員一同にとって、この上ない喜びであり、心より感謝申し上げます。
ただいま卒業証書を手にした卒業生の皆さん、卒業おめでとう。皆さんの晴れやかな表情を目の前にし、私は今、胸がいっぱいです。
小学部の皆さん。皆さんと過ごした日々は、私にとっても宝物のような毎日でした。「〇〇」さんは、スクーリングで「にこにこふれあい発表会」に参加してくれましたね。劇の中でロールピアノを奏でる姿が、私たちの心に温かく残っています。今日、この式典の場でも、みんなと一緒に卒業の日を迎えられたことを、心から嬉しく思います。
「〇〇」さんは、朝登校するといつも校長室に立ち寄ってくれましたね。一緒にテレビを見ながら過ごしたあの穏やかな時間は、私にとって一日の活力を分かち合う、大切で幸せなひとときでした。
そして「〇〇」さん。いつ会っても最高に素敵な笑顔で、ニコッと挨拶をしてくれましたね。その笑顔を見るだけで、周りにいるみんなの心もパッと明るく、温かくなりました。中学部に行っても、自分らしさを大切に、楽しい思い出をたくさん作ってください。
「〇〇」さん、高等部の最高学年として本当にかっこいい姿を見せてくれましたね。 「あしえんスポーツデー」での赤団の団長、そして児童生徒会の役員。画面越しに、自分の役割をしっかり果たそうとする木原さんの姿に、先生たちはみんな勇気をもらいました。何事にも一生懸命に取り組むその姿勢、本当に素敵でした。
「〇〇」さん。この学び舎で心身ともにたくましく成長しました。 特に思い出深いのは、一泊二日の鹿児島修学旅行です。「いおワールドかごしま水族館」で、目の前を悠々と泳ぐジンベエザメを見上げた時の、皆さんの驚きと興奮が混ざった表情を今でも鮮明に覚えています。友だちと寝食を共にし、鹿児島の風土に触れたあの二日間は、絆を深めるかけがえのない時間となりました。 社会という大きな海へ漕ぎ出す皆さんも、あの時見た魚たちのように、自分らしく、力強く歩んでいってください。
保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。今日まで深い愛情でお子様を支えてこられたご苦労に対し、深く敬意を表します。また、地域の皆様には、日頃より本校の教育活動を温かく見守っていただき、心より感謝申し上げます。
今日、3月11日。この日は、私たち日本人が命の尊さを改めて心に刻む日でもあります。ここ芦北の豊かな自然の中で育った皆さんが、これからも周りの人への感謝を忘れず、一日一日を大切に歩んでいくことを切に願っています。
卒業生の皆さんの未来が、不知火の海のように穏やかで、希望に満ちたものであることを祈念し、式辞といたします。
令和8年3月11日 熊本県立芦北支援学校 校長 櫻井 祐二