2016年7月の記事一覧
平成28年度第1学期終業式 校長講話
平成28年7月20日(水)
「万物流転」~変容する世界と社会の中で未来を「想像⇒創造」する~
「万物流転(ばんぶつるてん)」はこの世の常であります。この世にあるあらゆるものは、絶え間なく変化します。そんなことは当たり前とわかっていても、その変わりよう、変化にびっくりさせられることがたびたびです。
先日、イギリスで欧州連合(EU)残留or離脱の国民投票が行われ、「離脱支持派」が多数を占めることになりました。離脱支持派は、EU加盟で失ってしまった国家支出(お金)や政策決定における自己決定権を取り戻すという「主権回復の戦い」であると主張していました。まさに、過去の栄光「グレートブリテン(偉大なる大英帝国)」復活を目指し、歴史の針を巻き戻そうとしたのです。
しかし、この結果を受けて、逆に「残留支持派」が6割を超えたスコットランドからは、「独立」の是非を問う住民投票を行うという動きも出てきました。EU離脱で、「歴史の針を巻き戻す」どころか、イギリスという国家の歴史的解体という「歴史の針を先に進める」ことになるのではないだろうかと、危惧しています。
私は何事も30年の期間で考えるようにしています。ちょうど30年前、国連人口基金が世界人口が50億人に到達したと推計される1987年7月11日を「世界人口デー」と制定しました。ちなみに現在は約73億人と言われています。世界の人口は、1分に137人、1日で20万人、1年で7千万人、増えているそうです。世界で最も変化したのは「人口」かもしれません。
平成元年の牛深高校卒業生は225人でした。およそ30年が経ち、昨年度(平成27年度)卒業生は61人でした。世界の人口爆発とは反対に、この30年、牛高は右肩下がりで生徒数が減少しています。変化は数だけではありません。進路面を観ると、元年に進学3割、就職7割であった割合が、平成10年前後を境に逆転、現在は進学7割、就職3割という様相へ変化しています。進学先も大学・高等看護学校等の割合が、平成元年度に4.4%(10人)であった数字が、昨年度は37.7%(23人)、約9倍と激増しています。明らかに生徒・保護者・地域の要望(ニーズ)が変化しています。
この30年間の変化を見ると、世界が一変した事件、国家体制が変わってしまった例は数え上げたらきりがありません。
●東欧革命から始まる新しい社会体制と社会秩序
・東西ドイツの統一(1989年11月10日に東西ベルリン市民による壁の破壊)
・ソ連邦の崩壊(超大国として君臨したが、1991年12月25日に崩壊した。)
●テロの頻発とグローバリズム
・アメリカ同時多発テロ事件(2001年9月11日に同時多発的に発生した4つのテロ事件。
・先日のバングラデシュの首都ダッカで起こった立てこもりテロ事件。邦人7名の犠牲者。
●不透明感漂う未来
・EU(欧州連合)の未来
世界と社会の変容はあまりに凄まじく、私たちの想定を遙かに超えています。しかし、たとえどんなに変化しようとも、皆さんには「笑顔の未来」を作って欲しいと思います。
30年後の未来を逞しく生き抜くことのできる人材とは「与えられた枠組の中で機能する人材ではなく、自ら新しい枠組を創造しようとする人材」だと考えます。 必要なものは「能力」以上に「意欲」である。
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