再び、世界大会が熊本で ~ 「女子ハンドボール世界選手権大会」開催

 私は35歳でした。福島譲二知事の時でした。1997年(平成9年)、熊本県で「男子ハンドボール世界選手権大会」が開催されました。当時勤務していた県北の高校の生徒たちを引率し、メイン会場のパークドーム熊本(熊本市)で試合を観戦しました。確かロシアとフランスの対戦だったと記憶していますが、定かではありません。とにかく、迫力あるプレーに圧倒されました。2m近い大男たちが走り、跳び、投げるのです。躍動的で力強いハンドボールの醍醐味に生徒、職員ともに魅了されました。また、世界大会のインターナショナルな雰囲気にも包まれて、得難い体験となりました。

 そして、今年2019年(令和元年)、「女子ハンドボール世界選手権大会」が熊本県で開催されるのです。来る11月30日(土)から12月15日(日)まで、24か国のチームが参加し、全96試合が熊本市、八代市、山鹿市にある5会場で行われます。大会のキャッチフレーズは「Hand in Hand ~ 1つのボールが世界を結ぶ」です。勝利への思いを込めた1つのボールが手から手へつながり広がっていくように、世界中の選手や応援する人々の間に、国境を越えた人の輪が作られていくことを願ったキャッチフレーズです。

 さて、日本中に感動を与えた「ラグビーワールドカップ2019」(9/20~11/2)はまさに国を挙げて開催したものです。それに対して、「女子ハンドボール世界選手権大会」は熊本県単独で開催します。22年前の「男子ハンドボール世界選手権大会」も県単独開催でした。もともと熊本県はハンドボールが盛んな土地柄ですが、それにしても世界大会を県単独で開くことは壮挙だと思いませんか。男子大会に続いて、再び女子の世界大会開催に挑む熊本県の志の大きさを生徒の皆さんに知ってほしいものです。そして、世界大会レベルのスポーツをライブで観戦できるまたとない機会に生徒の皆さんは恵まれます。

 期末考査が終了する12月2日(月)の午後、体育系部活動の希望者がメイン会場のパークドーム熊本でアルゼンチン対ロシア戦を観戦します。さらに、12月9日(月)に1年生全員、12月11日(水)に2、3年生全員がパークドーム熊本へ観戦に行く予定です。きっと世界大会の臨場感の中、ハンドボールのスピード感、迫力に惹きつけられることでしょう。

 11月30日(土)の開幕まであと少しです。チケット販売をはじめ大会前の盛り上がりに欠けているとの声も聞かれますが、私は心配していません。熊本県民の気質を考えると、いざ大会が始まれば必ず感動と興奮の輪は広がっていくと思います。22年前もそうだったからです。