御船高校への期待 

    秋も深まり、11月も後半となってきました。中学3年生の皆さんの進路志望が最終決定となる時期です。御船高校では、11月21日(木)、上益城郡内をはじめ各中学校の進路指導担当の先生方に集まっていただき、令和2年度生徒募集の概要説明および募集要項(願書含む)の配布を行いました。説明会はセミナーハウスで実施したのですが、会に先立ち、隣接の電子機械科実習室に中学校の先生方を案内し、生徒の学習、部活動の成果の一部を見学していただく機会を設けました。

 実習室では、芸術コース美術・デザイン専攻、そして書道専攻の生徒たちの作品を展示し、それぞれ専攻の生徒が作品解説を担当しました。また、マイコン制御部のロボット班によるロボット操作実演、そしてマイコンカー班によるマイコンカーの走行実演も生徒たちが行いました。見学された中学校の先生方は大変興味、関心を示され、生徒への質問や感想を述べられました。中には、出身中学校の生徒との再会もあり、「中学生の時に比べ、あまりに成長しているので驚きました!」と感激されている先生もおられました。

   御船高校は、モノづくりの面白さを追究する電子機械科、音楽・美術・書道を通じて創造力を養う芸術コース、多様な教科・科目を学びながら自らの進路を見つけていく普通科(特進クラス・総合クラス)と三つの特色ある学びの課程があり、それらが混然一体となり大きな学び舎となっています。即ち、多様性が魅力です。にぎやかで多彩な学校文化があり、五教科(国社数理英)中心の中学校の教育課程とは大きく異なります。

   33年高校の教職にあって感じることは、高校生の可能性は無限大ということです。高校3年間で大きく変わり、心身ともに成長していきます。近年は通信制高校も増え中学生の選択肢は広がっていますが、長く全日制高校に勤めている経験から、同世代が同じ学び舎で3年間共に過ごすことの教育効果は計り知れないものがあると思います。中学時代に必ずしも真価を発揮できず、不本意な学校生活を送った生徒でも、御船高校で新しいスタートを切ることができます。中学時代に欠席が多かった生徒が、本校ではほとんど欠席もなく、輝いて生活している生徒が幾人もいます。

   誰一人取り残さない、全員が参加して「わかる、できる」ための授業のユニバーサルデザイン化の実践、生徒一人ひとりを全職員で支援する体制づくり等の取り組みで、本校は生徒を伸ばします。

   中学校の先生方から御船高校への期待を寄せていただき、改めて本校の使命の重さを感じました。