「関西御船会」総会に出席して

    御船高校同窓会の「関西御船会」(藤原太門会長)の総会が11月4日(月)に大阪市梅田のホテルで開催され、同窓会長の徳永明彦氏、同窓会副会長で御船町長の藤木正幸氏と共に出席しました。会場には、甲佐高校同窓会の「緑友会」、矢部高校同窓会の「関西山都会」の代表の方もお見えでした。関西において同じ上益城郡出身者のよしみで親交を結んでおられるとのことです。

 総会終了後、三十余名の出席者で和やかな懇談会が始まり、皆さんから高校時代の思い出やこれからの御船高校への期待等を伺うことができました。ご出席の同窓生の皆さん全員が五十代以上でしたが、皆さんがそろっておっしゃるのは、かつての在籍生徒数の多さです。これは御船高校だけでなく、甲佐高校、矢部高校も同様です。御船高校が現在、全校生徒530人、各学年170~180人と報告すると皆さんが驚かれます。同窓生の皆さんが在籍された昭和の中期から後期、御船高校は千人規模の学校でした。昭和の終わりから平成の三十年間で地方の人口は一気に減少し、少子高齢化が急速に進んだのです。

 「関西御船会」の出席者の方々は、大阪市内をはじめ府下の堺市、枚方市、兵庫県の神戸市、西宮市等にお住まいです。すでに故郷の実家もなくなった方もおられます。実家がある方でも年齢を重ねるに従い帰省が減る傾向にあるそうです。お話しの中に、故郷が遠くなったという感傷も感じられます。しかしその一方でこの関西で数十年にわたってたくましく生き抜いてきたという自負、自信のようなものが感じられ、皆さんとてもバイタリティ(生気)にあふれておられます。

 懇談会を通じて、同窓生の皆さんの母校に寄せる思いをずしりと受け止めることができました。毎年、全国高校ロボット競技大会の応援に行かれている方もいらっしゃいます。また、帰省され熊本市の会合に参加された時、「御船高校は書道部が有名ですね」と言われ感激したと語られた方もいらっしゃいました。「学徒動員殉難の碑」をいつまでも大切にして欲しいとも言われました。

    同窓生の皆様には、帰省された折、ぜひ母校へお立ち寄りください。大正、昭和、平成、そして令和と時代は変わっても、天神の森の学舎は可能性豊かな若者と情熱ある教師との出会いの場であり続けます。本校は開かれた学校です。故郷を遠く離れた先輩方にこそ訪ねていただきたいと切に願っております。