一年生の優しい心情 ~ 高校生川柳コンクール応募作品から

 2学期が始まりまだ4日目です。夏季休業中の1年生国語科の宿題に「川柳」作成があったようです。提出された作品を第15回全国高校生川柳コンクール(福岡大学主催)に学校として応募することとなりました。その作品を国語科の先生に見せてもらい、生徒たちの素直な心情に触れ、温かい気持ちになりました。プール、海水浴、かき氷、花火といった夏の定番の季語が多く登場し、それぞれの夏休みを満喫したことがわかります。

 一方、希望と不安を抱えて臨んだ一学期の高校生活のことや友人、家族への思いが吐露された句も少なくなく、私はこちらの作品群に心惹かれるものが多くありました。その中から五つ紹介します。

 

 「友人へ  出会ってくれて  ありがとう」

 入学して出会った友人はかけがえのない存在で、その友人のお陰で毎日の高校生活が充実したものになっていることが伝わってきます。

 

 「教室へ  入った瞬間  まじ好きだ」

 登校し教室へ入ると、クラスメイトの笑顔が迎えてくれる明るい雰囲気。このクラスで一緒にがんばっていこうという前向きな気持ちが表現されています。

 

 「妹が  初のおつかい  いってきます」

 まだ小学校低学年でしょうか、幼い妹が初めて一人でお遣いに出かけます。「いってきます」のういういしい声に、姉として自然にわき起こる愛情です。

 

 「祖母の家  好物片手に  会いに行く」

お盆休みに家族で田舎のおばあちゃんの所を訪ねたのでしょう、その情景が目に浮かぶようです。

 

 「ありがとう  日頃言えない  この思い」

 お弁当の用意、車での送迎など保護者の皆さんの日頃の御苦労を生徒はわかっているのです。感謝の気持ちを秘めているのです。言葉に出せないだけです。

 

 保護者の皆さん、生徒たちは日々成長していますよ。信じてください。