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「たいせつなわたし」

6月は「心のきずなを深める月間」として、各学部それぞれに道徳や特別活動の時間に取組を行いました。高等部では、道徳の時間「大切なわたし」で自分の名前の由来について、保護者の方のご協力をいただき事前に情報を収集して、授業を行いました。

 授業の当日は、担当の教員が保護者の思いが詰まったお手紙を代読し、本人に聞いてもらいました。名前の由来を聞き、改めて、保護者の気持ちを知った生徒の中には、感極まって涙を流す生徒もいて、温かい空気が教室中に広がりました。そのあと、生徒たちも保護者向けにお手紙を書き、普段は照れくさくて言いにくいこともこの取組によって、気持ちを素直に伝えることができたようです。

 自分の存在が人を幸せにすることができる・・・。親子のきずなは深いはずなのですが、自分に自信を無くしていたり、人に対して疑心暗鬼になったりしがちな思春期の子供たちです。気持ちを伝え合い、互いに相手を気遣う優しい時間を共有できたことで、どんなことがあっても、支えてくれる人がいるということを実感できたことでしょう。互いに大事な存在だと思っていても、思うだけでは伝わらないこともたくさんあります。時には、幼少期の思い出や将来の夢を語りあって、気持ちを伝え合ってみましょう。これからの人生にはうまくいかないことや失敗することもあります。そんなとき、乗り越えられる力の源がここにあるように私は思いました。

        令和5年7月3日 校長 後迫 貴利子