徒然雑記帖

2020年3月の記事一覧

最後のお給料を素因数分解してみました!

 定年を前に、一つ一つの学校行事が感慨深く終わっています。「あと残るは、24日の修了式と27日の退任式か・・・」と、しみじみと感じ入る日が続いていた3月19日(木)、給与支給日でした。虚を突かれました!

 

 いつもなら明細だけを抜き取り、再利用のため事務室に返却する封筒(給与袋)を、担当者から「袋ごと持って帰ってください!」と言われてしまったからです。

 

 「現役最後の最後のお給料!」、実に感慨深いものがありました

 

 給料を毎月毎月きちんと頂けたということは、県職員として忠実に勤務したということは勿論、健康な身体で働けたということであり、実は大変ありがたいことなんですよね。そういう当たり前のことを、現役最後の給与を頂いた日にかみしめました。

 

 ところで、その支給総額、生徒の皆さんたちが情報技術基礎で習った16進数表記で表すと「?FEBD」円(最上位の数は内緒)です。

 

 これまで「自分が毎月もらっているお給料が素数なのか?」とか、一度も考えたことがなかったことに気付き(素数好きの私としては実に不覚でした)、この記念すべき最後の給与総額で「最後の素数判定」をしてみることにしました。

 

 結果は、11×●▲●■◆(2箇所の●は同じ数字)と素因数分解できました。素数ではなかったものの、2つの素数の積ということで「半素数」。一茶の句にある『めでたさも中ぐらいなり』を思い出しながら、これまた感慨深いものがありました。

 

 それにしても、今日も出てきてしまいました。「11」が。

 この数字、最近見ることが多くて戸惑っています。たまたま時計を見たら1111分だったり、目の前を走るクルマのナンバーが11だったり、温度計を見ると11℃だったりと。

 

 日本では古くから言葉は霊的な力があり、魂を持っていると信じられ「言霊(ことだま)」と呼ばれています。そして、数字にも同じようにエネルギーがあって「数霊」と称され、吉凶や運勢、先天的な宿命を占う学問体系が数秘術(学)として確立されています。何となく怖そうな学問名ですよね。

 私、詳しくは知りませんが、数秘学では「11」という数字はマスターナンバーとも言われ、非常に強いエネルギーを持つ特殊な数字の一つとして理解されているようです。でも、3.11の東日本大震災だったり、9.11の米国同時多発テロだったりと、在職中に起こった大事件を思い出したとき、11にはあまりいいイメージがないこともあり、11を頻繁に見かけるのは一体何の予兆だろうと戸惑います。

 

数秘術(学):ウィキペディアによると、数秘術の創始者は一般的にピタゴラスの定理で有名なピタゴラスとされているようです。彼は「数秘術の父」として知られており、数千年前のギリシャや中国、エジプトやローマでも数秘術が使われていた事を示す証拠が存在しているんだそうです。当時は、許された者にのみ、口頭でその情報が伝えられていたとあります。

 

 それにしても、11って本当に面白い数字ですよね。2プラス9であれば2が素数であり、3プラス8であれば3が素数。4プラス7と考えれば7が、5プラス6であれば5がというふうに、11を構成するものの半分は素数です。逆に言えば半分は非素数です。しかも1プラス10であれば両方とも素数ではありません!ある素数マニアの方は、「11って独善的で、他の数字に非協力的で、わがままな数」と評されていますが、ある意味当たっていると思います。

 

 話を元に戻します。16進数表記の「?FEBD」と素因数分解の「11×●▲●■◆」から、私の給与総額を推測することを試みるほど暇な生徒さんはまさかいないと思います。私たち県職員の給与は、「熊本県職員の給与に関する条例」に基づき、ガラス張りになっていますので、給料表等はすぐにググることができますから。

 

 最後に・・・、社会人になって最初にもらうお給料というのは、就職試験の面接で「初めての給料は何に使うつもりですか」と、よく訊かれていることからも分かるように、とてもメモリアルなものかもしれません。私は両親をうなぎ屋さんに連れていき、祖母にはバナナを一房買ってあげた覚えがあります。そして、最後のお給料というのも、それはそれなりにセンチメンタルなものと思いました。

 そうそう、「最後の素数判定」と書きました。今日を最後に素数について思いを巡らすことを永遠に封印することにします。3年間、「なんちゃって素数談義」にお付き合いくださってありがとうございました。

【校長】

 

♪いいな いいな人間っていいな・・・

 

 昨日(3月2日)の夕方、車にガソリンを入れて行く途中、交差点で停まった時、前に停まっていた車のナンバーが1717でした。

 「”いいな いいな“か・・・、漫画日本昔ばなしの主題歌を口ずさみながら、abab型の整数は、ab×101と分解できるから、これは17×101だよね。17と101のどちらも素数だから、1717は半素数(2つの素数の積で表される数のこと)だな・・・」とかぼっと考えていたらびっくり。

 何と向かい合って停まっていた先頭の車のナンバーが1818だったんです。「”いや いや”か・・・、それにしても凄い偶然だな・・・きっとどちらも希望ナンバー制度で取得されたのかな・・・」とか考えながら、ひょっとして1919なんていうナンバーの車が前後にいないかと、思わずバックミラーとか覗き込んでしまいました。

 と、そこまではよくある話かもしれません。

 本当に驚いたのはそれから6時間位経った夜10時15分過ぎのこと、何気に学校のホームページを開いたら、カウンターが1717152だったんです。

 「えっ!?、ということは、あと19、即ち20分位で1717171という数字になるな・・・、夕方の1717のナンバーといい、カウンターの1717171といい、こんな日はめったにないよね・・・」とか思い、その瞬間を写真に収める心づもりをしながら、1717171はどのように分解されるんだろう、ひょっとして素数?とか、考え込んでしまいました。

 15分ほど電卓片手に色々な数で割ってみましたが、割り切れる数字が見つかりません。

 降参してネット上の素数判定機にかけてみたところ、次のように表示されました。

 1717171 is not a prime, is a composite number. 1717171=199×8629

 primeは「素数」、compositeは「合成の」という意味ですから、訳は、「1717171は素数でなくて、合成数です」となります。

 「1717171も半素数だったとは、何ということだ!」と絶句していたら、ちょっと時間が過ぎてしまったようです。再度ホームページにアクセスしてみたら、1717173で僅かに通り過ぎてしまっていました。あと2分位前に開けていればと、その瞬間に立ち会えなくて残念でした。それにしても、199で割れるとは、思いつくはずないですよね!

 

 気を取り直していつものように、今日取り上げた1717171について、数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れて、この数字が現れた日にちである3月2日をそのまま並べた32を作ってみます。

 

)÷()×()=32 → 3月2日 

 

(-=32 → 3月2日 

 

)×√{()×()}=32 → 3月2日 

 

 とりあえず3つできましたが、まだまだできそうです。

 生徒の皆さんだったらどのような式を作りますか?渾身の一式ができたら教えてください。

 弥生3月になり、日の光に春を実感します。そのような中で家庭学習の期間が続き、気が滅入っている人がいるかもしれません。気分転換に数字に親しんでみませんか?

【校長】

 

くま川鉄道の記念日をお祝いしましょう!

 まだ卒業式の余韻が残る今日3月2日は、多くの生徒の皆さんが通学の足として利用している「くま川鉄道」にとって、ある意味記念すべき日です。

 何のことか分かりますか?

 

 ヒントです。くま川鉄道は、平成元年(1989年)10月1日運行を開始しました。今日が運行開始何日目になると思いますか。四択です。

 

①10000 ②11111 ③12345 ④20000

 

 難しいですか?

 昨年、開通30周年をお祝いするヘッドマークを付けた列車が走るなど、様々なイベントが開催されたことを思い出せば簡単です。

 概算で365×30を計算してみると10950日になります。3月というと、それからさらに5カ月後ですから、150日(30×5)を加えて11100というおおよその数字は出てきます。

 ②の11111が正解です。

 

 「今日は何日目?」を調べる携帯アプリで調べた画面のスクリーンショットを参考までに示します。

 私が思うに、くま川鉄道は日付の数字の並びに人一番敏感な社員さんがいらっしゃるようで、これまで数々の記念切符を発行しておられます。

例えば・・・

平成9年9月9日 → スリーナイン記念乗車券

平成10年10月10日 → 満願成就記念きっぷ

平成11年11月11日 → イレブン記念きっぷ

平成12年12月12日 → ワンツー幸福きっぷ

平成13年(2001年)1月1日 → ニューセンチュリーきっぷ

令和1年11月11日 → 伍福切符(右写真)

 

 

 日付数字の並びの縁起を切符に託して、売り上げに繋げるとは、本当に逞しい商魂を感じます。

 ひょっとして、今日3月2日に達成する11111日目を記念したイベントをする計画がないのか、少し前にくま川鉄道の総務部の方に尋ねてみました。

 残念ながら「ない」ということでした。

 

 そこで、開業記念日である10月1日の数字をそのまま並べた101、3月2日の数字をそのまま並べた32、それらと11111を関係づけながら、今日の記念日を勝手に(without permission)お祝いしたいと思います。

 

まず、11111に加減乗除等を施して101を作ってみます。

(sin-111)×=101 → 10月1日

(sin-1+{()!}!!!!-=101 → 10月1日

 

同様に、32を作ってみます。

[{()!!}!!!!]×=32 → 3月2日

 

 くま川鉄道は、人吉温泉駅から人吉盆地の東端に所在する湯前駅まで、約24.8kmを結ぶ人吉・球磨地域にはなくてはならない公共交通機関です。平成元年(1989年)から人吉球磨地域の市町村と民間会社の出資による第3セクター方式で運営されていますが、もともとは旧鉄道省・国鉄の湯前線で、1924年(大正13年)に開通していますから、そこまで入れると今年で96年目になります。

 その意味で、本当に歴史ある路線で、文化庁の登録有形文化財に駅舎や鉄橋等が19箇所も登録されており、特に湯前駅は、大正13年の開業以来、変わらぬ佇まいを見せています。

 

 湯前駅を話題にしたついでに、このことも。

 くま鉄検定上級の試験が2月2日(日)に、湯前駅に隣接するふれあい交流センター「湯~とぴあ」で行われました。「試験にはできるだけくま川鉄道を使って来てほしい」と受験票に書かれていたこともあり、売り上げに協力しようと、列車で向かいました。駅に着いてビックリ!

 待合室にピアノが置いてあったのです。前回、11月頃試験勉強を兼ねて各駅を見学して回ったときは、なかったはずです。

 音楽を通じて人と人とのつながりを生み出すという願いを込めて、街角などの公共の場所に設置が進んでいるのがストリートピアノです。駅の待合所では、大分県玖珠(くす)町のJR久大線豊後森駅や奈良市のJR桜井線京終(きょうばて)駅の待合室等に置かれていて、時折利用客が弾いていることはYouTubeを見て知っていました。また、JR品川駅構内のピアノが想定よりも多くの客が来て、駅を利用する乗降客の安全確保が担保できないとの理由で、設置からわずか10日余りで撤去されたとニュースで知り、残念に思っていた折、まさかまさか、くま川鉄道の湯前駅にピアノがあるとは!

 ピアノ好きの私としては、この光景を見てとても幸せな気分になりました。このピアノの設置の経緯について色々調べていたら、湯前町の広報誌「広報ゆのまえ2月号」に関連記事を見つけました。それによると、湯前駅近くの賑わいをつくろうと、くま川鉄道の許可を得て設置。ピアノはアップライト型で、昭和55年から数年前まで湯前中学校で使用し、保管されていたものだそうです。ピアノの気持ちになれば、再びたくさんの人の手に触れられることを待ち望んでいることでしょう。「湯~とぴあ」の方に電話で尋ねてみたところ、昨年12月末に設置されて以来、結構な人が弾かれているとのこと。列車を待つ間、名もないピアニストが素敵な曲を奏でているのを私も聞いてみたいものです。

 

 くま川鉄道の乗客は、約8割が高校生であり、実際、人吉・球磨地域にある4つの県立高校はいずれも最寄り駅から徒歩10分以内に位置しています。本校生の場合も、昨日卒業した3年生まで含めると全校生徒の約4割に当たる208人が利用しており、安定した鉄道運行が通学に大きな役割を果たしていると思っています。

 これから沿線は春爛漫を迎えます。ピンクの桜、黄色の菜の花、薄紫のレンゲソウ・・・列車通学生以外の方もたまにはこの列車に乗って、心地よい揺れに身を任せながら故郷の田園の彩りを楽しんでみませんか。

            【校長】