「ごあいさつ」
4月1日に校長として着任しました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
熊本県立熊本はばたき高等支援学校は、知的障がいのある生徒が学ぶ、高等部のみの特別支援学校として設置され、開校7年目を迎えました。今年度は3学年27学級、209人の生徒が在籍しています。校名である「はばたき」には、本校で学ぶ生徒たち一人一人が未来の希望に向かって羽ばたいていくことができるようにという願いが込められており、校章にはそれが、羽ばたく鳥のモチーフとして表現されています。このモチーフは校内の至る所にあり、いつも生徒たちを見守っています。また、本校は特別支援学校のセンター的機能(センターオブセンター)として、児童生徒の教育的ニーズに応じた専門的な支援を積極的に行うだけでなく、高い専門性を有した教員が特別支援教育に関する知識や技術を地域に広める役割を担っています。
本校では「学ぶ つながる やり抜く」の校訓のもと、「一人一人の可能性を拓き、「生きる力」を育む教育活動をとおして、主体的・協働的な社会生活・職業生活を営み、未来を切り拓く力を培う」という教育目標を掲げています。「羽」を用いた漢字の一つに「習」がありますが、この漢字には元々、「鳥が大空に羽ばたくために自らの羽根を何度も何度も動かして身につける」という意味があります。つまり、羽ばたくためには、何度も繰り返して練習するような「学び」が必要だということです。この「学び」には、教科の内容だけでなく、社会に出て働いたり生活したりするための「学び」や、自分のことを知ってよりよく生きていくための「学び」、周りの人々を尊重し、協力して生きていくための「学び」などが含まれます。卒業後に生徒たち一人一人が自立し、よりよい社会生活を営んでいくことができる力を身につけられるよう、本校には様々な「学び」の場が準備されています。今後も引き続き、安全・安心に学べる教育環境の整備をはじめ、教育内容の充実、保護者や関係機関との十分な連携、職員一人一人が専門性を発揮しやすい職場づくりの推進に取り組みます。
本年度も生徒たち一人一人の目標達成に向け、関係の皆様と手を取り合って進んで参ります。皆様におかれましては、本校の教育活動に御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
熊本県立熊本はばたき高等支援学校長
上村 弘臣