徒然雑記帖

2018年5月の記事一覧

飛行機雲に想う

いつも本校のHPにお越しいただきありありがとうございます。

月が変わり、いよいよ平成のカウントダウンが始まりました。大型連休狭間の今日5月2日、学校では朝から進学課外の開講式、そして午後はこの春就職して帰省した卒業生を招いて機械科の生徒を対象に進路講話が行われました。


 さて、いきなりですが、生徒の皆さんは飛行機に興味がありますか?
 
私は高校の頃、鉄研(鉄道研究同好会)に所属しており、東京あたりまでの出張なら今でも鉄道を利用するほうで、飛行機は今一つです。でも、お月様を見るのが好きなので、今日はどのあたりにいるんだろうと空を見上げた際に飛行機を見つけることが多々あり、人吉上空を飛ぶ飛行機に興味を持ちました。

多分、上空の気象条件が整った時だと思います。青空の下、一直線にくっきりと力強い雲1を引く飛行機を目にすることがあり、嫌なことも忘れていつまでも目で追ってしまいます。そうこうしているうちに、人吉上空は、高高度を飛ぶ国際線の旅客機の航路が設定されているのでは?と思うようになりました。


 はるか上空を飛ぶ機影を眺めていると、
あれはどこから飛んできてどこに向かっているんだろうとか思いませんか?

私はとても気になります。

知っている人も多いかもしれませんが、リアルタイムで世界中の飛んでいる飛行機が分かるという「Flightradar24」というスマホ用のアプリがあります。今、この瞬間飛んでいる飛行機が、どこを飛んでいて、どんなルートで、高さとスピードはどれぐらいかを地図上に表示してくれるもので、コックピットからの仮想の眺めも見ることができるというものです。(ADS-Bという航空機が現在の位置と高度を絶えず送信するシステムを使っているらしいです)無料版と有料版がありますが、無料版でもインストールしていると結構楽しめるお薦めの神アプリです。


 ということで、私、飛行機を見つけると、いつもこのアプリを開いて検索してしまいます。あくまでも私が人吉の空を見上げて確認した飛行機を調べた限りの話になりますが、本市上空を飛ぶ国際線には以下の便がいました。(そのアプリの画像を貼り付けて皆さんにお見せすることができればいいのですが、著作権上その行為が許可されているのかどうか不明ですから、フリーの白地図にいくつかの路線のイメージを書き込んだものを代わりに載せておきます)

 

 台北
(台湾)-新千歳(札幌)、香港-新千歳、
 バンコク(タイ)-新千歳、台北-成田、
 台北-福岡、マニラ-福岡
 仁川(韓国)-グアム、仁川-ウェリントン(ニュージーランド)
 仁川-シドニー(オーストラリア)
 上海-サンフランシスコ
 重慶
(チョンチン:中国)-サンフランシスコ

 いかがでしょうか、写真にあったように、人吉上空でいくつかの航路が十字に交わっていることがどういうことかお分かりだと思います。


 私は、高校・大学の頃、故城達也さんの素敵な声のナレーションで始まる「ジェットストリーム」
2という深夜ラジオの番組を聴いて育った世代です。だからでしょうか、国際線の飛行機に乗ったことこそ数回しかありませんが、翼のランプを点滅させながら夜間飛行をしている飛行機を眺めると、明日の朝どこに降り立つのだろうかと、この空のもと繋がっている異郷の街や情景を想像してしまい、一緒に乗っていきたくなります。


 若葉が美しい季節、今日は八十八夜(立春から88日目)、あと3日で立夏、往く春を惜しむ頃です。生徒の皆さん、有意義な連休後半をお過ごしください。



1
飛行機雲はジェットエンジンからの排気ガスが核になり、水蒸気が凝結して生じるもので、上空の環境によってできる時とできない時があります。どんな時にできるのか調べてみて驚きました。飛行機雲が現れすぐ消えずに長時間残る時は、空気中の水蒸気が多いことを示し、何と、天気が下り坂の前兆なんだそうです。そういうこともつゆ知らず、この歳までポカンと眺めていたとは・・・!? 

ちなみに「飛行機雲」は、英語でairplane cloudではなく、contrail [コントレイル]と綴るんだそうです。これは、condensation trailからできた単語でcondensationは「(気体の)凝縮・凝結」、trailは「跡」の意味です。


2
その番組のオープニングナレーションは次のとおりでした。CDまで購入して何度も聴いたので今でも諳んじて言えます。皆さんも声を出して読んでみませんか?これは「声に出して読みたい日本語」だと思います。


 遠い地平線が消えて、ふかぶかとした夜の闇に心を休める時、はるか雲海の上を音もなく流れ去る気流は、たゆみない宇宙の営みを告げています。

満天の星をいただく、はてしない光の海をゆたかに流れゆく風に心を開けば、きらめく星座の物語も聞こえてくる、 夜の静寂(しじま)の何と饒舌(じょうぜつ)なことでしょうか。

光と影の境に消えていったはるかな地平線も瞼に浮かんでまいります。

日本航空があなたにお送りする音楽の定期便ジェットストリーム 、皆様の夜間飛行のお供をするパイロットは私、城達也です

      【校長】