本日の上天草プロジェクトⅠは、先進出前講座③が行われました。
「地方創生~地域おこし協力隊の取組~」という演題で、上天草市の地域おこし協力隊の方からお話しいただきました。
上天草市地域おこし協力隊の活動やそれぞれの取り組まれている事業についてお話しいただき、「起業すること」や「地方創生」が身近なところでできることに気づかせたいと思います。
本日の講師の先生は、上天草地域おこし協力隊から、
維和島振興協議会(いわらぼ)運営責任者の星野真里様
元田農業株式会社代表取締役の元田有祈様です。
元田様は「地域との協働による高等学校教育改革推進事業(地域魅力化型)」でのカリキュラム開発等専門家として御協力をいただいています。
元田様は、「上天草市をもっとおいしく知って欲しい」をテーマに、上天草市松島町の教良木地区で「お米」づくりに取り組まれています。
農業、お米作りをとおして、
・安心安全の農作物
・地域社会の活性化
・地域の雇用
を目指されています。
教良木地区は、田んぼアートなどで年間3000人の来客があるそうです。
しかし、地域にお金が落ちないのが現状で、地域の収益向上と地域産業の発展に寄与できないかと考えているそうです。
そこで「教良木観光農園構想」。
教良木地域の地域風土を生かした観光農園事業を開始することを考えられました。
いちご農園を作り、いちご狩りを運営する。これらのことで、
1.生産者としての一般市場へのいちご供給
2.観光農園としての入場料収入
3.農場管理としての地域雇用の拡充
と、ビジネスになっていきます。
地域の特色をいかしたビジネスプランを考えている生徒たち。
ビジネスとしてステップアップしていく様子を想像できますね。
元田様は「わくわくすることをしたい」とおっしゃいました。
いちご狩りにたくさんのお客様を呼び込むためには?
何を準備すればいいんだろうか?
インスタ映えしたほうがいいのかな?
いろんな種類のいちごを植えてみようなどなど。
わくわくする気持ちを大切に、自分の知りたいことや気になったことは調べてみよう!きっといいアイデアが浮かぶはず!
とお話しされました。
星野様は埼玉県から上天草市に移住されました。前職は今の仕事とまったく関係の無い職種。何かを創り出す面白さに挑戦したいというチャレンジ精神旺盛な方です。
農業特に柑橘系の果物や水産業が盛んな維和地区を担当されています。
維和地区の方々と共に「好きなことを実験し、島をもっと元気に」をテーマに「いわらぼ(Iwalab)」を運営されております。
この”実験”には、地域の方々や外の方々を巻き込んで、中と外をつなぐことを目的としています。
維和地区は空き家が多い地域。民泊を整備して、お客様に滞在してもらうことを考えています。ここで地域の方々と夕食を一緒にすると地域との交流が生まれます。もちろん、宿泊することで、お金を落としてもらえます。
また、維和地区の魅力を発信するためにFacebookやInstagramなどによる情報発信も積極的に行われています。
「ふぐの餌やり体験」など上天草に来なければできない体験を全世界に向けて発信しています。
また、上天草の食材を使ってオリジナルレシピを作り、SNSにアップしています。
これらは「いきなり上天草に来てもらう前に、イベントで上天草を知ってもらう。また、生産者の思いや地域を知ってもらう」ことを目的にしています。
これらの活動には、お金がかかります。
国の交付金をいただき、地元の人を活かし、人を呼ぶことを目的とした取組を提案し、3年後には交付金無しで運営できるビジネスを確立することが目的だそうです。
お二方のお話を伺い、質問タイムです。
本日も生徒からの質問がありました。
・いちご以外にも楽しめる物は作らないのか?
⇒いちごが軌道に乗ったらブドウに挑戦したい。
・どんな料理を作ったのか?
⇒今回はポルトガル料理だったが、イタリアンにも挑戦した。「あかもく」を使ったフリットやアクアパッツァなど、上天草の豊かな食材をふんだんに使いたい。
・交通機関は増やせないのか?
⇒自動車は田舎に必要不可欠な乗り物。ビジネスにとってとても重要なもの。また、地域の特徴を活かして、海路の開拓や電動自転車を利用するのも面白いかもしれない。
お二方から丁寧に、将来の夢を語っていただきました。
私たちの住む上天草。日常生活が当たり前すぎて、隠れた魅力に気づいていないのかもしれません。
上天草の魅力を見つけ出し、外に発信することで大きなビジネスが生まれるかもしれません。
毎日、当たり前の生活を送っているかもしれませんが、視点をちょっと変えてみてみましょう。
わくわくする発見や夢が生まれるかもしれませんよ!