2020年9月の記事一覧
~地域理解講座④「上天草市の福祉について」~
今日の上天草プロジェクトⅠは地域理解講座④「上天草市の福祉について」
社会福祉法人 姫戸ひかり会 高齢者福祉施設 ひかりの園 施設長 深谷 誠了 様に講師をお願いしました。
福祉とは何か。上天草の課題、現状とこれからのことを交えてお話しいただきました。
社会福祉とは、介護や育児、収入や財産など、一般的な生活問題を解決するもので、人々の幸福を目指してお手伝いをしていくという面があります。医療と福祉を対比させると、医療は個体的生命の維持存続であり、福祉は社会的生命の維持存続であるといえます。
人口減少社会の中で現状では、縦割りで行政任せであったり、サービスを行うもの任せであったり、制度の枠内の取組であったりすることで機能不全に陥る、または無理がきているところがあります。そこで、これからは行政任せのところを地域発、住民発にし、サービスを行うもの任せのところをサービスを受ける側発にし、制度の枠内の取組を制度の後付けにできるようにしていかなければなりません。そのためにも地域全員参加の地域づくりが重要になってきます。
生徒たちはメモを取りながら真剣に耳を傾けていました。生徒たちからは上天草の福祉について多くのことを知ることができてよかった。また、福祉とは1人1人と向き合って、支えられる側となる人を主体としてサポートすることであると気づかされました。といった意見を聞くことができました。
~地域理解講座③「上天草市の観光について」~
今日の上天草プロジェクトⅠは地域理解講座③「上天草市の観光について」
上天草市観光おもてなし課 観光振興係長 寺中寛人 様にお話ししていただきました。
上天草市の魅力は?なぜ観光に取組んでいるのか。上天草市の観光の課題、高校生ができる観光の取組、の4項目についてお話しいただきました。
上天草市では、人口減少という課題を抱えています。
人口減少が及ぼす影響の一つとして、消費が縮小していき地域経済が停滞、衰退していきます。人口減少を食い止めることは容易ではありません。したがって、まずは消費の縮小を穴埋めしていかなくてはなりません。ではどうやって消費の縮小を穴埋めするのか。観光資源が豊富にある上天草市では、「観光」によって外貨を獲得することが重要になってきます。観光を充実させるための上天草市の取組として、① 閑散期に観光客を増やす、② 市内全域に観光客を周遊させる、③ インバウンド(外国人観光客)の受入れ、④ 雨の日でも楽しめる観光スポットの充実、⑤ アクセスの利便性の向上、⑥知名度の向上(上天草市を知ってもらう)、といったものがあります。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による観光業へのダメージはとても大きいもので、上天草市として緊急宿泊助成事業を県内で最も早く開始したことで、高い利用率となりました。
最後に、高校生の若い力と創造力・郷土愛で、一緒に世界に誇れる観光地「上天草」を目指しましょうとエールをいただきました。
~地域理解講座②「上天草市の6次産業化とブランド化について」~
今日の上天草プロジェクトⅠは地域理解講座。「上天草市の6次産業化とブランド化について」
上天草市経済振興部産業政策課 産業創出係 主幹 山川葉子 様にお話していただきました。
1次産業、2次産業、3次産業とは何か。6次産業とは。
特に1次産業の抱える課題やその課題に対する取組についてお話しされました。
6次産業化とは、農林漁業者(1次産業)が作る野菜や魚の価値をさらに高め、それにより、農林漁業者の所得(収入)を向上していくことです。生産物の価値を上げるため、農林漁業者が、農畜産物・水産物の生産だけでなく、食品加工(2次産業)、流通・販売(3次産業)にも取り組み、それによって農林水産業を活性化させ、農山漁村の経済を豊かにしていこうとするものです。上天草市が6次産業化を推進する理由は、地域の特徴を生かすことで地域の課題を解消しながら、上天草の豊かな農林水産物を活かし、上天草市の経済を発展させることができるからです。6次産業化の具体例についてもお話しいただきました。
また、6次産業化にはメリットとデメリットがあり、デメリットを消す、または軽くするような支援を上天草市では行われています。例えば、加工品開発支援や販売促進支援、ブランド化支援などがあり、地域産業の活性化のサポートに取り組まれています。
生徒には「上天草のことを元気にするために頑張っている大人たちがいることを知り、上天草のことにもっと触れ、将来上天草で働き、上天草を元気にする側になってほしい。」と応援の言葉をいただきました。