自らの強みを活かし、一人一人が輝きを放つ学校

 

熊本県立高森高等学校

     校長 草 原 俊 明

  

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本校は世界に誇る『阿蘇』の麓に位置し、森と湧水に恵まれた自然豊かな環境の中にある学校です。今年で創立77年目を迎え、阿蘇南部地域の教育、文化の中心
的な役割を担って発展を遂げてきました。学舎を巣立った卒業生は7000名を越え、「地域に根ざし、地域になくてはならない学校」として、元気ある生徒・学校づくりを目指しています。
 そして、令和5年春、学科改編を行い、「普通科グローカル探究コース」と「マンガ学科」として新たな高森高校が始動しました。「普通科グローカル探究コース」では、これまでの普通科教育、そして、グローカルの活動で培ってきた本校の本質を引き継ぎながら、探究活動で地域や社会的活動に向き合い、課題解決能力を高め、新たな価値を創造できる人材の育成を目指します。「マンガ学科」では、公立高校では全国初の学科として、高森町や株式会社コアミックスからの大きな支援を受けながら、マンガ制作を中心に、デッサン、絵画等の専門的な知識・技術を学び、豊かな感性と確かな実技力を磨き、表現力を高める教育活動を行います。そして、マンガ家をはじめマンガに関連する職業への就職や、専門分野のスキルアップを図り、マンガ関連の大学や専門学校等への進学を目指します。県内外から多くの生徒を迎え、プロのマンガ家や編集者からも学び、志を同じくする仲間たちと夢を叶えようと切磋琢磨しています。
 さて、本校では「自らの強みを活かし 一人一人が輝きを放つ学校」というスローガンを掲げ、「自律」「尊重」「協働」のキーワードのもと、生徒と職員そして保護者が共通の認識を持って日々の教育活動に取り組んでいます。
 現代社会は、地球温暖化に伴う異常気象、急速なテクノロジーの発達、不安定な社会情勢など予測困難な時代とも言われています。このような時代には最適な解そのものがわからないことも多く、大切なことは、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、判断して行動することです。また、グローバル化が急速に進み、異なる文化、異なる背景、異なる能力をもつ多くの人たちが協働する時代であり、多様性を認め、それぞれの価値観を大事にする中で、協力し合う柔軟性をもち、様々な人たちと相互に尊重しながら生きていくことが大切です。
 本校は、決して大きな学校ではありません。だからこそ、先生方と生徒一人一人の関係も近く、一人一人に寄り添い、弱みをフォローしつつ、強みを活かした指導や対応ができます。地域とともに多岐にわたる大きな夢を実現するために、高森高校でしか体験できないような魅力ある教育活動を進め、生徒一人一人が輝きを放ちながら、夢を実現できるよう、努力して参ります。
 雄大な阿蘇の最高のロケーションの中で、志を同じくする仲間たちと切磋琢磨する機会を求め、県内外から多くの人がチャレンジしてくれることを心待ちにしています。