世界にはばたく! ~ 女子ソフトボール U17 アジアカップ 優勝!~

 11月5日から中国で開催された「第8回女子ソフトボールU17アジアカップ」に本校3年生の

鹿野さんが出場し、チームの優勝に貢献しました。4月に静岡県で行われた日本代表選手選考会

で日本代表に選出されて以来、数々のプレッシャーと戦いながら手にした栄冠だけに、喜びも

ひとしおだったようです。以下は、鹿野さん(以下敬称略)のインタビューです。

 

 

 

―― 世界大会で大変だったことはありますか。

鹿野 この大会は初めての海外の試合でした。環境の違い、特に食事の面で苦労しました。

         出される料理は、私にとって辛かったりクセのある味だったりで食べられるものが少なく

         体重を落とさないようにするのが大変でした。

―― 代表チームの雰囲気はどうでしたか。

鹿野 初めて顔を合わせた時はとても緊張しました。でも、強化合宿を通じて徐々にプレイ中の

        会話が増え、普段のコミュニケーションも取れるようになりました。中国に渡航するときは

        すっかり仲良くなっていたので、不安なく試合に臨めました。

―― 世界大会に臨むにあたって、鹿野さんに変化はありましたか。

鹿野 一言で言うと「緊張感」の違いがありました。

        私は、普段の試合でそれほど緊張しないんです。まったくしないわけではなく、程よく緊張

        すると言うか…。でも、世界大会では、焦る感じの、いつにない緊張感を味わいました。

―― なぜそんなにも緊張したのでしょうか。

鹿野 思いあたる理由としては、まず「外国人」と試合をするということがあります。

        私にとって「外国人」は想像のつかない対戦相手だったんです。また、何より「日本代表」

        という責任を背負っている、その重みがあったと思います。

―― 鹿野さんにとって「日本代表の責任の重み」とはどのようなものでしたか。

鹿野 私は普段から、自分のやるべきことは何かを考えるようにしています。プレイするときも

        応援するときも、役割を果たすにはどうしたらよいか考えるのですが、代表になってからは

        より強く意識するようになりました。「単に‟選考会を勝ち抜いた者”ではないんだ。JAPAN

   チームの一員として責任を負っているんだ」という思いがいつもありました。

―― 試合中はどうでしたか。

鹿野 試合が始まると平常心でプレイできました。

        試合前には、いつものようにいいプレイをイメージして集中し、スイッチを入れました。

        投手は私を含めて5人いたのですが、少しでも多く投げたいと思っていました。

―― 優勝が決まった瞬間、どんなことを思いましたか。

鹿野 まず、「良かった! 嬉しい!」です。そして「終わったな」とほっとしました。

        チームとしてアジアで1位を取るという目標があったので、役目を果たせたなと。

―― 日本代表メンバーに選ばれたことで得たものはありますか。

鹿野 「期待にこたえる」ということがどれだけ大変かを実感しました。

        日本代表として出場するからには、皆に「おめでとう」と言ってもらえる結果を

        残したかったんです。高校総体で準優勝に終わった悔しさもありました。自分を成長させる

        ために頑張ったという部分もありますが、皆の期待を背負って皆のために頑張ったという

        部分も大きかったです。

―― 卒業まで残り数か月の今、どんなことを考えていますか。

鹿野 卒業後は実業団に入ることになりました。将来は、世界で活躍できる選手になりたいです。

        夢を実現するために、日々、小さな目標を設定してレベルアップしていきたいです。

        クラスやチームの皆には本当に感謝しています。熊商で一緒に過ごせる時間を大切にします。

 

 

 ソフトボール部顧問の門松先生いわく、熊商生が在学中に

日本代表選手に選ばれたのは初めてのことで、来年開催されるU-19

女子ソフトボール・ワールドカップ出場に向けても期待大だそうです。

 世界の舞台で戦った経験は今後に生きることでしょう。

 優勝、おめでとうございます!